「あたしは絶對に負けたりはしない。仇を討つ其の日までは!!」

　彼等亞米利加の先住民族は、絶える事無く
白人から謂れの無い迫害を受け續けてきた。

　ウガヤ族も例外では無く、貧しい居留地に
追いやられ、其處が良質の金の産出場だという事が分かると、
直ちに立ち退き命令が出され、其の眞っ最中に
騎兵隊の襲撃を受けて、壹族は殆ど皆殺しにされた。

　少女を死地から救ったのは、名前すら判らない謎の男だった。

　日本に渡ったスーは、騎兵隊を使い、壹族を皆殺しにした
武器商人リックフォードを倒す爲に仕置人を探す事となる。

　刀身が敵に當たらずとも其の衝撃波で損害を與えられる劍。
敵に向かって斬り付けると生き物の樣な鎌鼬が飛んでいく。
鳥神サンダー・バードの魂が劍に變化した魂晶具とされる。

　神の魂からなっているとされるだけあって、
使用者の精神力の負擔は可也大きい。
　參聖劍の壹振りで、爆發的な輝きで動きを封じ、
強力な突風で敵を封じる。

　太陽の輝きと鎌鼬を備えた劍で、刀身は
チャヌンパと呼ばれる礦石で出來ている。

　亜米利加先住民族の壱部族・ウガヤに代々受け継がれて来た
民族舞踊を取り込んだ舞踊刀術の流儀。流祖は不詳。

　この流儀は單なる刀術では無く、狩り等の實戰によって
磨き拔かれているだけあって隙が無く壹瞬にして
勝負を付ける樣な技が多い。

　又、部族の戰士は壹人壹人に異なる異能を有してゐる。

　スーの場合は、遺傳子變異で持った異能であり、
この異能を持つ者は、皮膚に異常が認められる。
(彼女の場合、背中に大きな蒼い痣{ｱｻﾞ}が有る)

　異能の源の祕密は體液にあり、其の影響である。

　動物は危險が迫ったり怪我等をすると、副腎髓質という内藏器から
アドレナリンといふ物質を分泌し、體を緊張させる。

　このアドレナリンを腦が感知し、
彼女を生命の危機から護るべく無敵の肉體に變身させる。

　「瞳孔擴大」「平滑筋弛緩」を經て、腦が出す分泌液は血管を傳って
細胞組織を變化させ、皮膚を硬質化させて筋肉、骨骼・腱に
異常な迄の力を與える。

　そして、視覺・聽覺・嗅覺は鎭靜し、感覺は全て頭部の觸覺で賄ふ。

神崎一灯流
　神道流・直心影流・微塵流を修めた神崎信元(号・虚空軒)が流祖。

　寛永元年、江戸にて揚心流柔術を学び、この流儀を起こす。

　尚、分流に太刀を扱う真鳴流、薙刀を扱う風塵流が在る。
其の技の切れと、スーの異能と相まって可也の戦闘力を示している。