真・闇の会夢幻格闘化計画{Dream Duel Project}大番長After.Age表紙
真・闇の会サイトマップ

          第一章最終章

 
、暴走 

 またの名を「怪人大決戦 ヤマンバVS巨漢」

第一章終章・新規登場人物

無し
5秒CM
斬真狼牙
「逃げちゃダメだ、逃げちゃダメだ、逃げ…って番組が違うだろ。」
<神威軍の前線の砦>
前回の粗筋
 狼牙軍団が旧学連本部を奪回しようと
 ムラタ率いる神威軍団にカチコミをかましたら、
 大苦戦を強いられた挙句に狼牙がムラタに負け、
 狼牙似の美白の巨漢マッチョが出てきて
 まりもが神隠しにあってエクレールが
 汎用人型決戦兵器のヤマンバになった。

(ORISINAL SONG44.Distruction Seal)
 という訳で、旧学連本部はいつの間にか、
 白黒つけようぜ合戦の戦場と化していた。
 辺り一面に不気味な静けさが漂い、
 約一刻程した時………

 突如示し合わせたかの様に
 二人が寸分違わずに
 相手に向けて強襲したではないか。

 エクレールの左横足刀からの横薙ぎに対し、
 巨漢は足刀をブロックして横薙ぎの刀身を足場にして
 エクレールの頭にローキックを放つが盾に防御され、
 更にその状態から頭に逆立ちする様な感じで
 エクレールの頭の両端を両手で掴んで
 首を百八十度回してエクソシスト仲達状態にしようとするが、
 寸でのところで交わされ、上空に飛翔する。

 エクソシスト化攻撃をかわしたエクレールは、
 直径は軽く1メートル以上有る岩塊を
 軽々とサッカーボールの如く蹴り上げた後、
 巨漢に向けてシューッッ!!!

 無論そんなものでやられる巨漢ではなく、
 鉄拳粉砕で岩を壊すが、
 何と蹴り飛ばした岩の上には
 舌で人を殺す事が出来る拳法家の如く、
 エクレールが乗っていた!!

 エクレールの叩っ斬りにより、
 巨漢は空中から地面に叩き落される。
 …が、只者ではなく、
 その後の無防備な体制に
 すかさず飛び蹴りをかまし、
 五分に持っていく。

 そして体勢を立て直した二人は、
 肉眼でも見えるBパワーを
 それぞれ拳と刀身に込め、
 それらをぶつけ合う。

 その途端、周りの突起物やら足元の地面やら何やらが、
 ぶつかった衝撃で崩壊や陥没を成し、
 あっという間に周りを廃墟と変えていく。

 そして間髪を入れず、
 拳と剣の連撃の応酬が始まる。
 拳と剣のぶつかり合うガチンコ勝負の開始で、
 周りはもうシッチャカメッチャカになってるが、
 当の二人は全然意に介してはいない。

<旧学連の神威軍の後方の砦>
(ORISINAL SONG10.Future to Battle@)
 その頃扇奈達は
 ラブミーテンダ黒狂乱美鬼の猛攻に
 全滅寸前にまで追い込まれていた。
 相手は蟷螂と蛇を合体させたバケモノで有る上に、
 フィールドは相手にとって都合のいい
 パワーソースを持つフィールドなのである。

 そしてラブミーテンダ黒狂乱美鬼の鎌が
 扇奈の首を刈り取らんと
 振り上げられた時……である!!
 一筋の緑の矢の様なものが鎌に当たり、
 鎌の軌道を逸らす事に成功する。

 いや、正確にはその緑の矢の正体は、
 鳳凰学園の仁藤美咲による
 邪虎飛仁{じゃこびに}流星蹴脚であった。

邪虎飛仁{じゃこびに}流星脚
斜め上に蹴り上げる飛び蹴り。
412+K

 その直後、無数の白羽が
 ラブミーテンダ黒狂乱美鬼を包み込み、
 ラブミーテンダ黒狂乱美鬼から
 身のこなしと力を奪っていく。
 その羽根の持ち主は……

「我が翼、闇に羽ばたく時、
 千億の死と絶望が舞い降りる……
 常闇の冥世に逝くが良い!!!」

 鳳凰学園の白い魔王…もとい、
 鳳凰学園の静斬鬼・鈴麗蘭の
 <白羽殲風陣>である。

白羽殲風陣
背中の白い翼からナイフの様に鋭い羽を次々と繰り出す技。
1(溜め)316+K(パワーゲージ1本消費)

 次に傷ついた扇奈達を
 無数の黒羽が包み込む。
 するとどうであろうか、
 今まで満身創痍であった
 扇奈達の体は瞬く間に癒されていくぅ〜。

黒羽宝鴉陣
背中の黒い翼からヒールウェーブを出して対象の体力を回復させる技。
サテライトと呼ばれるスラム街の鉄砲玉と名高き男に習った技らしい。
1(溜め)316+K(パワーゲージ1本消費)

 扇奈達がふと見ると、そこにはマリーシアがいた。
 つまり無数の癒し系の黒い羽の持ち主は
 マリーシアという訳だ。

 そして最後に

「閃真流人応派奥義……天破雷神槍!!!」

 一筋の閃光が
 ラブミーテンダと黒狂乱美鬼を融合解除させる。
 その技の主は勿論鳳凰学園総長の魔神勇二である。

天破雷神槍
空中から斜め下に急降下パンチを繰り出す技。
空中で21412346+P(パワーゲージ1本消費)

「美咲に摩神君……」

「誰かと思えば勇二に美咲じゃないか!久し振りだねぇ。」

「剣道センパイに弓道センパイ!
  こちらこそお久し振りです!」

「剣道に弓道か。数ヶ月ぶりだな。」

 そして剣道と弓道は勇二と美咲の姿を確認すると、
 親しげに話しかけてくる。
 どうやら中西姉妹と勇二達は旧知の仲らしい。

 それもそのはず、
 鳳凰学園と聖城学園は
 姉妹校として交流が有り、
 闇崎アキトが聖城学園を支配して
 音信不通になるまでは
 互いに交流があったのである。

「非常に懐かしいところだが……
 まずは目の前の敵を
 撃破しなければなるまい。」

「そうだねぇ。じゃあ勇二達は黒狂乱美鬼を頼むよ。
 ラブミーテンダはアタシ達がぶっ倒すからさ。」

「ああ、承知した。いくぞ、美咲!麗蘭!」

「はい!」

「良かろう。」

 と言う訳で、期せずして、
 ラブミーテンダVS中西姉妹&大二郎&扇奈&美亜子、
 黒狂乱美鬼VS勇二&美咲&麗蘭&マリーシア
 の対戦カードが実現した。

ラブミーテンダVS
中西姉妹&大二郎&扇奈&美亜子、

 (ORISINAL SONGConfort the enemyB)
 とは言ってもフィールドソースを背にした
 ラブミーテンダの鎌による攻撃は
 以前衰える事を知らず、
 二本の鎌で扇奈達に優勢を保っていた。

「扇奈ちゃん!剣道ちゃん!大二郎さん!
 私と弓ちゃんが援護するから500m後ろに撤退して!」

 ふと何の脈絡も無く美亜子からの撤退の指示が出る。

「それはいいんだけど、何でだい?」

 その指示に対して 取り敢えず剣道から
 何故撤退するのかと言う質問が提示される。

「説明は後でするから!!早く早く!!」

「仕方がありませんね、
 みっちゃんの言う通りにしましょう。」

「わかったよ。
 じゃあ美亜子、弓道、撤退の援護は任せたよ!」
 美亜子の提案通り、扇奈達は撤退を開始する。

 当然それを逃すラブミーテンダではなく、
 巨体に似合わぬ俊敏さで
 どんどん扇奈達に迫って来る。
 多寡が500mとは言え、
 血戦による血戦で剣道達は
 へとへとに疲れはてているのである。

 しかしその追っ手のラブミーテンダに対して…

「栄えよ花!!」×2

 天より無数の矢が降って来た。
 これぞ弓道と美亜子の合体技、
 大魂砲命剣{だいこんつつめいけん}である。

大魂砲命剣{だいこんつつめいけん}
天に向かってそれぞれが一本ずつ矢をいると、
天空から矢が無数に降り注ぐ技。
弓道と美亜子のタッグの時に4(貯め)61236+PK(パワーゲージ2本消費)

 砲命剣は殆どダメージを与えられない代わりに、
 ラブミーテンダの足を確実に止めており、
 その隙に扇奈達は指定の場所に到達する事に成功する。
 そこに現れたるは獲物たる扇奈達に
 敵前大逆走を決め込まれたラブミーテンダである。

 その表情を見れば、
 扇奈達に対する憤怒の表情がありありと見て取れる。

 しかし、行き過ぎる憤怒りは身を焦がす。
 その言葉通りに怒りでラブミーテンダの視界には
 扇奈達しか映っていなかった。
 そしてラブミーテンダは怒りに任せて
 扇奈達に猪突猛進して行くが、
 その怒りの刃が扇奈達を襲う事はなかった。

 何故ならラブミーテンダは怒りに冷静さを奪われ、
 美亜子や弓道の掘った
 誰でも見抜けそうな落とし穴を見抜く事が出来ず、
 ヒューストンと落ちてしまったからである。

「ナウゲッタチャーンス!!
 もう一度行くよ扇奈!!パワーを刀身に!!」

「いいですとも!!」

 そして扇奈と剣道の合体技、
 <双龍流星剣>が再びうねりを上げて
 ラブミーテンダに襲いかかる。

 前回は真正面から掛かっていったが為に
 ことごとく返されてしまったが、
 今度はラブミーテンダの体の中でも
 一番防御力の弱い背骨の部分を
 強襲した形に成り、
 ラブミーテンダは為す術なく轟沈して
 二度と動かなくなる。

双龍流星剣
剣道は両竹刀の柄の端の部分をくっつけ、
さながら竹刀を扇風機の羽根の様に回しながら
相手のの攻撃を往なしながら近付いていき扇奈が一撃をかます技。
決して月の民の技では無い。
剣道と扇奈のタッグの時に4(貯め)61236+PK(パワーゲージ2本消費)

黒狂乱美鬼VS勇二、美咲、麗蘭、マリーシア
 (ORISINAL SONG43.HououGakuen)
 その頃、勇二達は黒狂乱美鬼と対戦していた。
 黒狂乱美鬼の大蛇の肢体も麗蘭の白羽殲風陣で
 素早い身のこなしを封じられ、
 そして勇二達はマリーシアの強化系の
 黒い羽根と聖歌のバックアップを受けて
 一時的にステータスをパンプアップしている。

「いくよ、魔装エクセリア!
 天我烈砕……メタモルフォース!!!

 そして美咲は特体生能力の魔装で
 エクセリアVerに変身したではないか。

天我烈砕メタモルフォース
魔装エクセリアの能力で自分の体に寄生虫を住まわせる事で、
自分の四肢を魔装エクセリアの仮面ライダー状態にする技。
63214スタートボタン(パワーゲージ1本消費)

いきますよ、センパイ!

ああ、これでキメにしよう!!

俺の」「ボクの

「「拳が光って唸る!!お前を倒せと轟き叫ぶ!!
 爆裂!!ダブル地竜鳴動撃!!」」

 そう言うと勇二と美咲はAを
 サンドイッチにする形で互いに
 地竜鳴動撃を繰り出す。そして…

「「ヒィィィトッ!!エンドォォォォ!!!!!!!」」
  二人の拳による地竜鳴動撃を受けた黒狂乱美鬼は
  見るも無残な屍に変貌り果てていた。

ダブル地竜鳴動撃
地脈(竜脈)を利用し自分の気を地面に叩きこみ相手の下で爆発させる技を、
敵をサンドイッチにする形でタッグ技にした技。
剣道と扇奈のタッグの時に4(貯め)61236+PK(パワーゲージ2本消費)

 そして黒狂乱美鬼を倒した事を確認すると、
 美咲はエクセリアVerから元に戻る。

「剣道達も無事に相手を倒した様だな。
 今直ぐエクレール達と合流……な、何だこれは!!?」

 黒狂乱美鬼を倒した後の行動を
 勇二は全員に通告しようとするが、
 突如何の脈絡も無く手を押さえる。
 南斗!右手にはかつての
 破滅の刻印が赤く輝いていた。

「勇二、これは一体…」

「ああ、何故か判らないが、
 破滅の刻印が何故か輝き始めている様だ…。
 恐らくは近くに破滅の刻印を
 持つ者がいるんだろう。」

「鴉丸か?」

 ふと麗蘭は勇二と同じ破滅の刻印を持つ者、
 鴉丸羅喉の事を脳裏に思い浮かべる。

「いや……どうも波長が鴉丸のそれとは異なる様だ。
 だが、こうしてはいられない。
 マリーシア、君も一刻もエクレールと再会いたいんだろう?
 だったら刻印の事は後回しにして加勢にいくぞ。」

「はい!」

「ああ、判った。そなたの隙にするがいい。」

 マリーシアと麗蘭が
 勇二に対して返事をするが……
 その直後、勇二達の前に
 魔族の軍団が立ちはだかる。

「お前らをここから先に行かせる訳にはいかねぇんだよ!」

  それに対し勇二は……

「閃真流人応派の前に立った事を……不幸と思え!!

 と目の前の軍団に死の宣告を与える。

「……全く、身の程を知らぬ奴輩共じゃの。」

<神威軍の前線の砦>
(ORISINAL SONG44.Distruction Seal)
 ところは神威軍の前線の砦に移る。
 そこで勇二達が見たものは……
 全て溶かし無残に飛び散った魔族の死骸の山、
 瀕死の重態の狼牙、
 そしてかなりの重傷を負っている
 雲水に敵のムラタに破国院であった。

 そしてそれらのものには一切目もくれずに
 激闘を繰り広げているのが
 エクレールと巨漢であった。

「よぉ、遅かったじゃねえか勇二。」

「狼牙……一体これは何が怒ったというんだ!!?……うっ……!?」

 再び勇二の破滅の刻印が赤く輝き始める。
 それに呼応するかの様に
 エクレールの右手にも赤い刻印が浮かぶ。

「エクレールに…破滅の刻印が……教えてくれ狼牙!!
 一体ここで何があったと言うんだ!!?」

「待つんだ勇二。狼牙はまだ満足に喋れる状態ではない。」

 そこに自身も重傷を負っている雲水がやって来た。

 どうやらあの後から
 二人を押さえ付けようという努力が為された様だが、
 それが徒労に終わった事を物語っている。

「実はかくかくしかじかでまるまるうしうしだ。」

 ここで雲水が勇二達に
 今まで起こった事と状況の説明を始める。
 しかしその説明が終わると同時に……
 いきなり巨漢が明後日の方向に
 向き出したではないか。

 巨漢はそのまましばし
 ボーッと突っ立っていたが、
 何を思ったかそのまま
 明後日の方向に飛び去ってしまった。

「アーアー、こちらムラタだ。神威どうぞ。」

「神威だ。今まで報告がなかったが一体何があった?」

「実はだな……かくかくしかじかでまるまるうしうしだ。」

「……なるほどほどなる。そう言う事か。」

「どういう事だ?」

「いや、何でも無い。単なる独り言だ。
 それは扨{さて}置き破国院にムラタよ、
 取り敢えずはすぐに帰投するのだ。」

「判った…っておい、ちょっと待てよ神威!
 じゃあ岡耶麻を放棄てるっちゅー事かよ!?
 そりゃねえだろ!!?」

「事情が変わったのだ。
 岡耶麻如きに固執しているところではない。
 詳しい話は影山さんのCMの後だ。」

「わーったよ。と言う訳でだ破国院、俺らはとっとと撤収するぜ。」

「撤収だと!?それは一体何故だ?」

「そんなの知るかよ。とにかく神威から撤収しろってぇ命令だ。」

「判った。ならば仕方があるまい。」

 と言う訳で、
 ムラタと破国院は脱兎の如く撤収する事となる。
 で……今の状況は……
 ヤマンバギャルで汎用人型決戦兵器が
 暴走状態のエクレールに
 戦闘不能状態の狼牙に雲水、
 そして勇二に美咲、麗蘭にマリーシア、
 扇奈に剣道弓道に美亜子に大二郎がいる。

「さて、どうしますか勇二さん?」

「あの状態のエクレールを相手に戦うにしても
 殺してしまっては元も子もない。
 とは言え今の我々が全力で
 束になっても勝てるかどうか判らぬがな。
 どうする勇二?」

 ここで扇奈と麗蘭が今現在の状況及び、
 状況打破の為の手段を勇二に問う。

「今持てるだけの戦力で立ち向かうか、
 それともここは一時撤退し、時を待つか……
 いずれにせよ……あの状態では
 エクレール自身の命も危ういであろう。」

「確かに破滅の刻印は持ち主の生命をも蝕む諸刃の剣。
 このままでは最悪双方全滅という事も有り得る。」

「あの……勇二クン……」

 ここで突如マリーシアが何かを思い付いた様に
 勇二に向かって話し掛ける。

「成功するかどうか判りませんけど……
 私、エクレを説得してみようと思います。」

「マリーシア、君がか?しかし無茶だ!下手をすれば殺され……」

「いや、結構良いアイデアだと思いますよ、センパイ。」

 ここで美咲が割って入る。

「だって、童話や昔話では人の心と姿を失った者に対して、
 愛する人が赤心で語りかければ
 元の人間に戻る事が出来ると聞いた事が有ります。」

「成程……話に聞く美女と野獣という物語だな。」

「良かろう。ならばマリーシアよ、
 自が万感の想いを込めて
 エクレールに語りかけるがよい。」

 麗蘭の激励を受け、
 マリーシアは荒振る破壊神と化した
 エクレールに呼び掛ける。

「あの……エクレ、判りますか?私です、マリーシア……」

 だが、マリーシアの呼び掛けが終わらないうちに、
 エクレールの刃がマリーシアの頭上に袈裟斬りに降り下ろされる。

「くっ!!」

 それを間一髪真剣白刃取りで止めたのは……勇二である。

「ゆ…勇二クン…!」

 そしてエクレールの前に立つのは
 美咲、麗蘭、扇奈、剣道、弓道の五人である。

「行くよ!」

「ええ、いいですとも!」

 まずは剣道と扇奈が果敢にエクレールに挑む。
 しかし一刀VS三刀と数の上では
 圧倒的に不利でありながら、
 エクレールは琉沖王国に伝わる
 ティンベーとローチンの技術を彷彿とさせる
 剣と盾の舞で容易に隙を作らない。

 その上でやや剣道と扇奈の
 剣筋が乱れ始めて来たかと思うと、
 そこで美咲と麗蘭にタッチする。
 勿論その間にもマリーシアの呼び掛けは続いている。

「いきますよ!」

「うむ、臨むところぞ!」

 美咲はアリスソードの間合いの届かない間合いから
 執拗に足払いや足先蹴り等の足技を繰り出し、
 麗蘭は死の翼を用いて遠距離攻撃に徹している。

 だが、エクレールは美咲の蹴り技を巧みに防御し、
 そして麗蘭の死の翼に対しては
 マリーシアから分かち合った
 黒い翼を翻して翼の盾で応戦する。
 ここで何故複数の人数でエクレールに掛かっているのに
 翻弄されているのかを説明しよう。

 暴漢数名をあっという間に
 ブチのめす武勇伝の持ち主は
 戦力的に見てせいぜい
 一般人の2〜3倍であるにも関わらず、
 暴漢が束になってもその持ち主に敵わないのは、
 複数で戦う事に慣れていないからであり、
 サッカー・野球・ラグビー・バレーボールの様な
 チームワークを前提としたものではないからだ。

 そのうちにエクレールを撃っている筈の
 美咲の手足が満身創痍血だらけの
 ヤワにナッティブル。
 そして麗蘭の死の翼も
 段々と出力が落ちているではないか。

「美咲、麗蘭、後は俺に任せろ。」

 そして遂に真打ちである
 勇二が威風堂々と登場した。
 二人が相対した途端……
 たちまちのうちに二人の間には
 緊張した空気が流れる。
 そう……先に動いた方が殺られる
 一足一刀の間合いである。

 だが勇二の足は明らかに
 その一足一刀の間合いの領域に侵入っていた。
 これは一種の挑発伝説である。
 それに脊髄反射したエクレールは
 鋭い剣筋を描いた斬撃で勇二に斬り掛かる。
 その斬撃を紙一重でかわした勇二は
天破驚石拳!!

 閃真流人応派の奥義天破驚石拳を
 エクレールに叩き込む。
 だがそれはエクレールの盾で呆気なくいなされる。

 だが、間髪を入れず、
 勇二は拳と脚の連撃を叩き込む。
 勿論エクレールも剣と盾と
 脚技・天使風脚{アンジェリーク・ブリッサ}で
 勇二の連撃に対抗する。

天破驚石拳
Bパワーを拳に込め、相手に叩き込む正拳突き。
ちなみに飛び道具を跳ね返す。
4(貯め)236+P

 最初のうちは何とか打ち合う事が出来たが、
 そのうちに次第に勇二は劣勢に追い込まれていく。

「クッ……!!こうなったらあれを使用うしかない!!」

 勇二は劣勢に立たされながらも
 閃真流人応派に伝わる
 秘奥義を繰り出そうとしていた。
 その名を或天魔緑閃光。

或天魔緑閃光
{あるてまりょくせんこう}
Bパワーを理力に変換て相手にぶつける、
命を削る大変危険な技。
Bパワーが爆発する様がまるで
野ばらの花の様に見える事から野ばらとも称される。
色気仕掛けに「ゴクッ……」と戸惑う童帝しか使用えない技である。
世紀末のジュリエットたちでは
通常攻撃に毛が生えた程度の使えない技と言う設定だが、
リメイクのリクルスでは大幅にアップしているらしい。
2363214+P(パワーゲージ2本消費)

 だがその「パワーを或天魔に!」「いいですとも!」
 までのBパワーを貯めるまでの時間が
 とてつもなく長いのである。

 ここでそれまで待機していた弓道と美亜子が
 弓による遠距離攻撃で時間を稼ごうとするが、
 矢は避けたり防御する迄もなく、
 エクレールの廻りに張り巡らされた
 Bパワーのバリヤーで防がれる。

 そしてエクレールのアリスソードから
 誤射された黒い稲妻がマリーシアを襲おうとした時、
 マリーシアの前に一人の漢{おとこ}が立ち塞がる。
 南斗それはそれまで戦闘不能状態だった
 狼牙その人である。

(25 Warm glow)
 そうこうしているいちに或天魔緑閃光の
 Bパワーが溜まりつつあるのを
 察知したエクレールは逡巡なく勇二に斬り掛かる。
 だが、その無防備な勇二の前に
 突如マリーシアが黒い翼を大燐に広げ、
 エクレールの前に立った。

 だが少し待って欲しい。
 エクレールは急には止まれ……あ、止まれた。
 どうやら二人の黒い翼が共鳴しているらしい。
 攻撃をためらうエクレールに対し、
 マリーシアは母親が大きな赤子にするが如く
 エクレールを抱き締め、

「お帰りなさい、エクレ………」

 と呟いた。
 するとどうであろうか、
 ヤマンバ状態にあった
 エクレールの肌と髪の色が
 元に戻っていくではないか。
 しかし……そのせいで二人共に
 何故かバタンキューと気を失ってしまった。

アイキャッチ
天野喜孝ドット風シャイラ=スタンジュール
 シャイラ=スタンジュール
 「DALKをさがしてるんだろ?あんたたちラッキーだよ!
  あたいのサイトにちょうどはいふフリーがあるところさ。
  ダウンロードしてかない?」


アイキャッチ
天野喜孝ドット風秋月まゆ
あきつきまゆ
「なんか あやしいなー 。 あやしい・・・・」

天野喜孝ドット風魔神勇二
まがみゆうじ(どうてい)
 「いいじゃないか! ただ だし 。」
<狼牙軍団本営>
(08 Make me funky)

 場所は狼牙軍団本営として
 機能している旧学連本部に移る。
 現状ではまりもが行方不明、
 狼牙に雲水が重傷、
 特に狼牙は生死をも左右しかねない
 瀕死の重態にある。
 他の面々も大なり小なり手傷を負っていた。

 本来なら総長不在の全学連の指揮は
 副総長である兄の豪が取る事になっていたが、
 その豪はこな作戦に参加しておらず、
 この場にはいないので取り敢えずは
 エクレールが臨時の総指揮官として
 狼牙軍団を指揮する事となった。

 もっとも旧学連本部を奪回した今、
 為すべき事は戦後の処理と
 残しておく守備隊の編成と
 迅速な撤収だけであるが。
 と言う訳でエクレールは会議室で
 主要メンバーを集めて
 これからすべき事を伝える。

「……それから旧学連本部及び岡耶麻の復旧、
 老小を優先にした岡耶麻の人々への
 物資援助・医療活動を主とする救急活動、
 治安回復と維持と岡耶麻に駐留する者の
 選別を行います。
 全学連への報告は後で弓道に伝えます。
 弓道、後で私のところに来て下さい。」

 そう冷静に言い残し、
 エクレールは会議室を出ようとするが、
 まりも達の犠牲を意に介さない様な
 その冷淡な態度に
 厳しい顔をした剣道が前に立つ。

「……それだけか、エクレール?
 じゃあまりもはどうなるんだい!!?
 アイツは命をかけてアンタの為に戦ったんだろ!!
 アンタが知らない筈ないだろ!!
 
それなのに……
 アンタにとってまりもは
 
それだけの存在だったと言うのか!!?

「いいですわね?」

 しかし剣道の憤りを無視して
 冷静に冷たささえ感じられる口調で
 エクレールは全員に申し渡し、
 素っ気無く出て行く。

<旧学連本部広場>
 場所は旧学連本部の広場に移る。
 そこでは傷付いた全学連の面々が
 一時休憩の時間を利用して各々疲れを癒していた。
 その中で一人剣道は憤りを隠せないでいる。

「見損なったよ、エクレールの奴!
 まさかあんなに冷たい奴だとは思わなかった!」

「そりゃあどういうこっちゃねん、剣道?」

 そこに大二郎が剣道のエクレールへの憤りの訳を聞く。

「どうもこうも無いよ!
 行方不明になったまりもを始め、
 沢山犠牲者や負傷者が
 続出ているっていうのに
 何だよあの冷たい態度は!!?」

「……のう剣道、
 わかっとらんのはおまいさんの方やと思うで。
 まりもとエクレールは大の朋友や。
 知り合って数ヶ月しか
 経っとらんのやけどそれでも朋友や。
 その朋友が生死不明の
 神隠しに遭っとるっちゅー時に
 ホンマに冷静でいられると思うか?」

「そ……それは…」

 ここでエクレールの元に行っていた
 弓道が広間にやって来た。

「お姉ちゃん…実は……」

  ここで回想に入る。

<マリーシアのいる病室>
(21 dash to trush 〜unpluged〜)
 ところはマリーシアのいる病室に移る。
 そこでは力を使い果たして
 ベッドで眠っているマリーシアと
 側で看病しているエクレールがいた。
 そこにさっきエクレールに
 呼ばれて来た弓道がやって来た。

「ゴメン…悪いけど…私、貴女の事が解らない……。
 私は……貴方の様に冷たくなれないから……」

「弓道……貴女は私を非道い女だと思っているでしょうね……。
 その通りですわ……私は冷徹い女……。」

 弓道の言葉に対し、
 自虐的な返事でエクレールが答える。
 しかしその目尻には涙が溜まっていた。

「でも私はオルレアンの、全学連の責任者……
 私まで泣き崩れていたら人類は……
 全学連はどうなるの……?
 私一人でも戦っていかなきゃならないのに……!!
 弓道……私時々思うんです……
 どうして私は剣を持っているのかって……
 どうして戦いに縁の無い平凡な家に
 生まれなかったのかって……」

「ねぇエクレール……
 全学連や人類の未来の責任は
 貴女一人のものじゃない…
 みんなが集まって…
 みんなの想いで支えられていると思う。
 人々の為、大切な人の為……
 それぞれの想いが一つになって支えてるの……。」

 そう言うと弓道は落涙するエクレールの頭を抱擁し、軽く慰める。

<旧学連本部広間>
 ここで回想が終わる。

「そうだったのかい……。アイツもアイツなりに苦労してるんだね。」

  一方、勇二は一人で休憩を取っていた。

「魔神君……」

 その勇二に対して声が掛かる。
 勇二がその声の主を見ると、
 そこには秋月まゆがいた。

「秋月……」

「魔神君……話が有るの…。」

<旧学連本部の仮眠室>
(BGM:白鳥の湖byチャイコフスキー)
 場所は仮眠室に移る。
 そこにはまゆが布団の上で有事を待っていた。

あきつき
「まがみくん あなたに はなしが あるの……

 どうしたの? そばにきて……」

ゆうじ
「あ あきつき そ そんな……」

あきつき
「はやくきて じらさないで……」

ゆうじ
「…
ゴクッ……

リーフェイコー
「かかりましたな まがみゆうじ しになさい!!」

ゆうじ
くそっ!あきつきに ばけていたな!!」

なんとまゆのしょうたいは
まゆになりすましていたリーフェイコーであった!
ふいをつかれてゆうじだいピーンチ!

しかしそこにとびらがひらき、
スカルサーペントのレイラシャイラが
なんのみゃくらくもなくはいってきた。
そのうしろにはものほんのまゆがいるではないか。
「そうはさせないよ、ハゲモノ!!」


(32 terrible beat A)
「くそっ!!体勢を立て直された上に加勢まで来られては仕方がありませんね。
 ここはいったん引き上げるとしましょうか。」

「待て李!」

 勇二は逃げようとする李を追おうとするが……
 李の後ろには外に続く窓が既に開けられていた。

「それにジャンヌ卿がモノホンのジャンヌ卿ではなく
 エクレールとかいう小娘だという事や
 新たな破滅の刻印を持つ者である事も
 確定事項になりましたし、
 ここらでおさらばさせて頂きますよ!!
 再見{ツァイツェン}!!東夷の諸君!!」

 そう言うと李は窓から外に脱出し、
 待機していたヘリコプターに飛び乗り、
 脱兎の如く逃亡してしまった。

「何て事かしら…
 嬢ちゃんの○秘シークレットがばれてしまったわね。」

「ありがとう、シャイラさん。」

「油断しちゃ駄目だよ!
 女は怖いんだよ、童帝クン。
 て言ってもアレは正体が
 ハゲモノ親父のパチモノなんだけどね。」

<旧学連本部>
 (08 Make me funky)
  数日後旧学連本部には副総長の豪がやって来て、
  狼牙の大怪我により総長不在となっていた全学連は
  何とか一応の平静を取り戻す。

  豪は死魔根の戦から今までに起こった
  数々の出来事の報告を聞き、
  一瞬憂慮に満ちた表情を見せる。

 そして…

「判った……今後狼牙の傷が完治する迄
 この斬真豪が総長を兼任させて貰う。
 それと今後暫くの間は対外活動は控えめにし、
 各々の組織や特体生は自領の統治・奪還した
 土地の鎮撫・諸特体生の傷病の治療及び
 能力向上に努めてほしい。
 尚、今後の戦略の内容は、
 十分熟慮した上で追って連絡をする。
 各々大過無く過ごしてほしい。
 では解散を宣言する。」

 豪は一応の解散宣言をする。
 演説を終えた豪は部屋から出ようとするが、
 その前には真田総合病院の麻田たくみがいた。

「何だ、たくみか。」

「何だじゃないだろ豪。
 久しぶりに旧友に再会えると思ったら、
 付くなりいきなり手術{オペ}だからなぁ。」

「いやいや、スマンスマン。急だったもんでね。」

「そうか。ところで狼牙の容態なんだが……
 
頭蓋骨骨折 及び 脳挫傷
 
鼻骨骨折
 
第7歯から第4歯欠損
 
第1歯及び第2歯欠損
 
頚椎捻挫
 
左鎖骨不完全骨折…
 以下略……
 一応ヤバいところは脱したんだが、
 まだ予断を許さない状況に在るのは確かだ。」

「判った。
 すまないがもう少しだけ
 あいつに付き合ってやってくれ。」

「ああ、判った。最善を尽くしてみる。」

 こうして旧学連本部奪回作戦は
 一応の終わりを告げるのであった。
予告

司祭ドストン「トノリスト国法皇省に陰謀渦巻く。
        そして黒光りのお菓子がドストンの懐に。
        お主も悪よのう。」

ブルーペット屋「次回大番長AA『番外編その一  「黒光りに魅せられて…」』」
狼牙軍団全員「立てよ人類!!

今週の特体生
グレート・ムラタ(大番長)※敵キャラ専用
体力 経験 信頼 距離 気力 攻撃 命中 回避 治安 収益 給料
155 普通 5
150 148 97
スキル 属性 対属性
夷体妖 黒魔 魔族
夷体妖〜受けるダメージの三分の一を無効にして
       その分相手にダメージを与える

後書き
今回は旧学連本部での戦いの後編を書いてみました。
今回はかなりの伏線を残して
第二章に移る事となります。

ちょっと勇二がのばらニールになっていたり、
サブタイトルが新世紀になっていたりと
かなりパロディ色が多いです。
正直ここから物語を盛り上げていきたいと思いますし、
大帝国や戦国ランスや
ランスクエストのキャラを出していきたいと思います。







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