真・闇の会夢幻格闘化計画{Dream Duel Project}大番長After.Age表紙
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第一章その四 「ゾンビがくるりと輪を描いた」

第一章その四・新規登場人物
中善寺弥生
中善寺睦月
ぷろすちゅーでんとGoodに出場。
憂国機団の中善寺六姉妹の長女と三女。
睦月は苦労人の長女で、
弥生は赤毛の格闘バカである。


ゼガル・ロック
闘神都市Uに出場。
死人使いロックに操られているゾンビ。

幻杜坊
闘神都市Uに出場。
過去の闘神大会優勝者でかなりの生臭坊主。
人間には人間の数だけ価値観や観念があるとの
信念を持つ衝撃の男(OVA闘神都市U基準)である。

五里弘道
大番長の初版のマニュアルブックに出てきた
砕斗が主役の企画ものに出場。
砕斗の同級生でライバル。
レスラーのごとき巨漢で大食漢。
くるりに一目ぼれしているパワー系ファイターで、
プロレスラー新開健人に憧れてもいる。

美園くるり
大番長の初版のマニュアルブックに出てきた
砕斗が主役の企画ものに出場。
砕斗の同級生でお隣さん。
優しいけどちょっとボケてる女の子。
あわてん坊な砕斗の心配をしている。

王阪二郎
大番長の初版のマニュアルブックに出てきた
砕斗が主役の企画ものに出場。
星川翼ニ憧れている。
砕斗の同級生でライバル。
物腰も顔立ちも二枚目の財閥御曹司。

鋼星
大番長の初版のマニュアルブックに出てきた
砕斗が主役の企画ものに出場。
砕斗の同級生でライバル。
かつては全ての感情を排除したジャイロマシーンの少年で
砕斗の敵の刺客で会ったが、
砕斗とのデュエルで心を取り戻した。
5秒CM
幻杜坊
「大番長の数だけ価値観や観念が有るんじゃあ!!!」
<狼牙軍団本営>
(27 All the time)
 今回は死魔根・岡耶麻の
 両方の領土を一気に奪回すべく、
 死魔根の神威領の目の前に
 集結した狼牙軍団から始まる。

 本営の中には今回の
 作戦の総指揮者である狼牙、
 暁から藤原雲水に副総長の矢矧大和、
 中善寺六姉妹の長女睦月に三女の弥生、
 オルレアンからはエクレールに美亜子に扇奈、
 そして幹事長のなにわ大二郎が参加しており、
 死魔根を落として岡耶麻に進撃する際、
 鳳凰学園の面々も合流する手はずになっている。

「状況説明ご苦労さん、作者。
 まあ、そういう訳でだ。
 今回は死魔根と岡耶麻攻略の為に
 こうやって御足労いただいた訳だが……
 まずはこの地図を見てくれ。」

 狼牙が懐から出した地図を広げると、
 そこには死魔根の全容が
 詳細に描写されていた。

 どこどこまでが魔族の勢力圏か、
 どこどこまでが人類の勢力圏か、
 どこどこの人口は何人か、
 地形の高低・沼等の地質の内容、
 そして魔族の拠点である
 黄泉平坂城の場所までもが
 克明に記されていた。

「今回の死魔根の攻略のポイントは
 言うまでも無くこの黄泉平坂城の制圧及び、
 城の中の魔界孔《ゲブラー》の妖滅だが、
 それにはまず問題点が二つ存在る。」

 そう言うと狼牙は
 城の周りの4角の点を指す。
 そこには何やら奇妙な鉄塔が
それぞれ1本ずつ聳え立っていた。

「これは《霊子力抽出装置》と言ってだな、
 黄泉平坂に眠る死者の亡霊を呼び出して操る、
 死者の眠りすら奪う非道な施設だ。
 城主のロックという男は神威魔導衆の一人で、
 死者の肉体と魂を操る暗鐘術に長けた男らしい。
 今魔窟堂の爺さんが攻略している 
 熊元城主のデスとピエロとは格が違う。
 その上、部下のゾンビ軍団も多数参戦しており、
 はっきり言って一筋縄ではいかねぇ
 ひどく厄介な相手だ。
 という訳で主役であるこの俺、
 斬真狼牙を含めた必勝の陣営で
 戦いに臨む事となった訳だ。」

「まあ、一言で言えば、
 “俺は主役だから主役らしく
 もっと出番キボンヌ”ちゅー訳か。」

 ここで大二郎のツッコミが入る。
 まあ、一応狼牙は本作でも
 一応は主役であり、
 主役として相応しい
 出番と活躍が必要であり、
 この作戦に参戦する事になった訳で。

「何が訳でだよ。
 まあ、最初にこの4つの『霊子力抽出装置』を
 どうにかしなけりゃお話にもなりゃしねえ。」

 そう言って狼牙が示した地図の先にの
 4つの『霊子力抽出装置』にはそれぞれ
「クランク・ロック」
「ゼガル・ロック」
「幻杜坊・ロック」
「破国院邪炎」


 と書かれており、
 それぞれの拠点の名を書かれてある者が
 防衛している事が伺える。

「ここは全軍で一個ずつ
 各個撃破していく……
 と言いてえところだが、
 この『霊子力抽出装置』は
 1つ破壊しても残りの3つと
 天守閣のエネルギーを受けて
 すぐに再生されチマーという
 厄介な再生能力を持っている。
 だから我々も5つに分かれて
 攻略しなけりゃならん。」

「て事は、あたし達は合計10人だから、
 1人の敵につき2人の
 2on1になるって事なのか?」

 ここで弥生が口を開く。
 確かに弥生の言う通り、
 10vs5では2on1になるのは
 誰の目から見ても明らかだ。
 だが…

「いんや、大将のロックには俺が一人で闘る。
 ロックのヤロウがどんなタマなのか知らねえが、
 幹部の一人とありゃあ、
 それなりの力を持っていると見て間違いねえし、
 それにタイマンは主役としての条件の一つだからな。」

 狼牙は弥生の2on1の提案を拒否し、
 適切に人数を分散させる混合マッチを示唆する。
 まあ、一応主役だし、
 ここでドハデに活躍しておかなければ、
 という思惑もあるだろうが。

「まあな。そういう訳でだ……
 クランク・ロックには大二郎に美亜子に扇奈、
 ゼガル・ロックにはエクレールとまりも、
 幻杜坊・ロックは12神の大和が、
 そして破国院には雲水と睦月と弥生、
 そして大将のロックのヤロウには
 俺が一騎打ちで対応する。
 異論はアルカノイド?」

 自分の考えた作戦を皆に伝えた狼牙は、
 その旨を皆に話した上で
 その作戦に対する異論を問う。
 とりあえずは狼牙の出した作戦に
 皆異論は無いらしく、
 皆一応に作戦の説明に聞き入っている。

「異論はナッサブルの様だな。
 それはそうと視聴者諸君に対する
 キャラクター紹介の意味合いも兼ねてだ、
 一つ簡単な自己紹介でもするか?」

 ここで狼牙がいきなり何の脈絡も無く、
 周りの面々に自己紹介を促す。
 このSSはかなり古いアリスゲーからも
 参戦しているキャラクターがおり、
 年季の浅い視聴者の方々には
 馴染みの薄い
 キャラクターやタイトルも多いので、
 こうやってキャラクターの紹介として
 自己紹介をするのも悪くはないと思われる。

「まずは私から自己紹介しておこう。
 私の名は藤原雲水、
 ぷろすちゅーでんとGoodでは
 憂国機団に属しており、
 グランサイスというモデルスーツに乗って
 そこの阿寒湖まりもと激闘を繰り広げていた。
 本SSでは主に開祖散位藤原朝臣清衡以来の
 神妙不可思議で胡散臭い陰陽道を得意としている。」

「私は同じく憂国機団に属していた
 中善寺六姉妹の長女の睦月よ。
 本SSではマポと呼ばれる、
 いわゆる一種のBストーンの変種を使っての
 魔法攻撃を得意としているわ。」

「あたしは六姉妹の三女、弥生だ。
 見ての通り接近戦での
 打撃技を得意とする挌闘家さ。」

「人間狩り出身
 、諜報組織・暁の副総長・矢矧大和だ。
 モットーは《躊躇無き正義》だ。
 本SSではマポを駆使しての
 周囲の四大元素の
 操作及び同化を得意としている。」

 と自己紹介は滞りなく行われ、
 一旦各々の部屋に待機という事になる。

<オルレアンの待機部屋>
(ORISINAL SONG07.Orleans)
「ケセラ・セイラ」

「美しき獣」

 オルレアンの待機部屋ではドアの前の美亜子の

「ケセラ・セイラ」

 という発言に対し、

「美しき獣」

  というエクレールの返答が帰って来る。

  そして、美亜子は

「グレイト」

 と返す。すると部屋の扉が開き、
 美亜子は初めて
 部屋の中に入れる事となる。

 ここで言う

「ケセラ・セイラ」

「美しき獣」

「グレイト」

 とはいわゆるオルレアンの
 暗号の様なものであり、
 これら一連の言葉は
 戦国時代の武田家の
 「山」「川」の様な言葉の役割、
 つまりオルレアンの一員であるという
 確認の役割を果たしているのである。

 美亜子が中に入ると、
 エクレールらオルレアンの面々が
 戦に備えて刀剣の手入れや
 身体の調整を行っていた。

「みんな〜、後10〜20分後に出撃の準備だって。」

「なぁ美亜子。」

「何、まりもちゃん?」

「何っつーかなぁ…オメー少し弱気になってねぇか?」

(21 dash to trush 〜unpluged〜)
「え?何で?」

「いや、な…いつものオメーと違って、
 少し緊張してると思ってさ。」

 ここでまりもが美亜子に対し、
 少し緊張しているのではないか、
 という事を指摘する。

 美亜子を見ると、
 確かにまりもの指摘通り
 少し体が緊張し、
 動きもぎこちない感じに見える。

「しゃあないわな。
 何っつったっかて
 相手はゾンビとは言え、
 生前は闘神の一人に
 数えられた猛者やからな。
 美亜子が緊張するんも
 無理はあらへんで。」

「そうだよね…私、
 みんなと違って
 何の取り柄もない凡人だし…。」

(30 Big Bang Age)
「そんな事はありませんわ。
 だってみっちゃんは狙撃の腕は
 オルレアンでは右に出る者はいませんし。」

「ままにょにょ号の
 暗殺団との闘いの時だって
 頼りにしてたんですよ。」

「ま、わいも扇奈もついとるんやし、
 ここはいっちょヤツらに
 目にもの見せたらんかい。」

「魔窟堂のじっちゃんも
 Girl's be ambiciousって言ってるぜ。」

 弱気になっている美亜子に対し、
 エクレール達はそれぞれ
 激励の言葉をかわす。

 するとどうだろうか。
 つい直前までホロホロと
 ネガティブの亡霊に取り憑かれて
 パンツめくれ状態な美亜子は
 その激励の言葉によって
 みるみるうちに生気を
 取り戻していくではないか。

「うん、そうだね!みんなありがとう。
 こうなったらみっちり
 張り切っちゃうんだから!!」


<暁の待機部屋>
(ORISINAL SONG08.Akatsuki)
 場所は変わって諜報組織・暁の部屋では、
 雲水と大和が静かに出撃の時を待っていた。
 どうやら二人はそれぞれ抹茶を啜りながら
 今後の事を話し合っているらしい。

「ところで雲水、今回の作戦における暁の参戦は、
 ひとえにお前の熱望だと聞いているが……」

「ああ、その通りだ。」

「よもやとは思うか、
 まさかよからぬ事を
 考えているのではあるまいな?」

「ふ…まさか。只のよかれと思っての売名行為さ。
 ぷろすちゅーでんとGoodのね。」

 大和はふと思い付いた疑問を
 雲水に対してぶつける。
 だが、雲水はそれに対し、
 複雑な表情で
 はぐらかすかの如く返答をする。

「そうか……いや、それならばそれでいい。」

<死魔根 黄泉平坂城>
(ORISINAL SONG17.Necrofamicom{ネクロファミコン})
 場所は敵サイドの黄泉平坂城に移る。

「ナヌー!?狼牙軍団の特待生共が来ているでしゅと!!!?」

「はっ!!既に我が軍の領土境に集結している様です。
 その中には南斗!大将の斬真狼牙もいやがりマッスル!!」

 斥候の報告を聞いて
 城主のロックは酷く狼狽をしていた。
 何せ相手は敵の大将で
 このSSでも主役を張っている狼牙が
 率いているのである。

「あ、慌てるしゅ!
 落ち着くなでしゅ!
 ……もとい落ち着くでしゅ!
 慌てるなでしゅ!
 この死魔根はぽっくんの
 アンデット軍団の
 ホームグラウンドでしゅ。
 ポチポチポチッとな。」

(32 terrible beat A)
 狼狽しながらもロックは
 目の前のスイッチをテンポよく操作する。
 するとどうであろうか、
 目の前の空間にそれぞれ
 クランク、ゼガル、幻杜坊、
 そして援軍の破国院の姿が
 写し出された。

「みんな斥候から
 聞いていると思いましゅが……
 南斗!無謀にもここに
 狼牙軍団がきやがりましゅた。
 おまいら何か
 いい考えは有馬のおんしぇん?」

「へっ、何を小難しい事考える必要があンだよ?
 全員一丸となってブッ殺死ちめぇば
 それで丸く収まるじゃねえか。」

「相変わらず脳筋じゃのう。
 よく考えてみぃ。
 ロックの言うた通り、
 ここはワシらのホームグラウンドじゃ。
 ワシらの守る4柱の
 《霊子力抽出装置》が陥ちぬ限り、
 我々に敗北けは無いのじゃ。」

 血気に逸り先手必勝とばかりに
 無策で正面からの全面戦争を
 主張するクランクに対し、
 幻杜坊はホームグラウンドの
 利を活かした 持久戦を主張する。

「幻杜坊の言う通りだな。
 この柱の《霊子力抽出装置》は
 周囲の亡霊共を呼び出し、
 そのエネルギーを
 城に集める役割を果たしている。
 持久戦が一番好ましいのは
 言うまでも無かろう。」

「……。」

 破国院も幻杜坊の意見に賛成し、
 その意見を補強する意見を出す。
 そしてゼガルは……何故か黙っている。
 というより、何故か何も喋らないらしい。

「という訳でしゅ。
 おまいらはしょれじょれの持ち場を
 堅守して欲しいでしゅ。」

<霊子力抽出装置・クランク>
(ORISINAL SONG11.Future to BattleA)
 場所は再び変わり、
 一触即発の様相を呈してきた
 霊子力抽出装置に移る。

 そこではクランク率いるアンデット軍団と
 扇奈&大二郎&美亜子らが率いる狼牙軍団が
 早速睨み合いを始めていた。

 そして何かが崩れるかの如く
 両軍は一斉に激突していった。
 相手はいわゆるゾンビであり、
 一体一体は大して
 戦闘力はナッサブルだが、
 問題なのはやってもやっても
 沸いてくる膨大な兵士の数及び、
 例え半身が千切れ、
 顔半分が吹っ飛んだとしても、
 敵に向かって攻撃してくるしぶとさと、
 そして死を意識せず恐れずに
 襲ってくる恐ろしさであり、
 この特性のおかげで
 扇奈達は苦戦を強いられ、
 怪我人が続出する事態に陥っていた。

「のぅ美亜子。」

「何、大二郎さん?」

「なんっちゅーうかなぁ、
 このまま戦っとっても
 犠牲が増えるばかりで埒があかんし、
 ここは一旦引き上げるか?」

 南斗、ここで突然、
 大二郎から何の脈絡も無く、
 一旦撤退するという提案が出される。

「確かに……
 今の戦況をかんがみるに、
 一旦撤退するという
 選択肢も有りですね。
 しかし大二郎さん、
 何かいい手でもあるんですか?」

 大二郎の一旦撤退の提案に対し、
 何か妙案でも浮かんだのか、
 と扇奈が問う。
 それもその筈、
 アンデット軍団の速度は余り早くは無く、
 撤退自体は何の問題も無く
 滞りなく行えるのであるが、
 撤退してしまえば肝心要の
 目的を達成出来なくなるからだ。

「まあな。取りあえずは数分間撤退や。ただし……」

「「ただし?」」

「わいの部隊はここら辺のススキ林に
 隠れてじっとしとるさかい、
 扇奈と美亜子はそのまま撤退しといてくれ。
 ある程度撤退した時にわいが合図に
 打ち上げを上げるさかい、
 その合図を見たら両方から
 挟み撃ちにしたるんや。
 名づけて《メダカニバサミの計》や。」

「成程、そういう事ですか。」

 突然の撤退の提案に対して
 少々疑念の威を示した
 表情を浮かべる二人に対し、
 大二郎は敵に
 追撃させるだけ追撃させておいて、
 突如撤退する軍と伏勢の軍とで
 挟み撃ちにする《メダカニバサミの計》で
 迎撃する作戦であると説明する。

 その作戦に同意した二人は
 速攻で撤退の準備を終え、
 即時一時撤退に移る。
 その様子を見たクランク側では……

ウェーハッハッハ!!見ろぉ!!
 敵はこの俺のアンデット軍団に
 恐れを為してとっとと尻尾を巻いて
 トンコしくさってやがるぅ!!
 ヤロー共ぉ!!今がナウゲッタチャンス!!
 地獄のそこまで
 追い詰めて全員殺っておしまい!!」

 扇奈達が撤退に移ったのを見て
 今がナウゲッタチャンスと
 見たクランクは全員に号令をかけ、
 一気に扇奈達を殲滅せんとする。
 意外にもアンデット軍団の脚は早く、
 確実に扇奈達を
 追い詰めていくかに見えた。

 だがバッドソー、
 そうは問屋が下ろさないのが世の常であるぽ。
(SEガッ!)

 突然後方から打ち上げ花火が
 上がったかと思うと、
 扇奈達が撤退から一転して
 自分達に対して反撃してくるではないか!!
 勿論クランクは余裕の態度で

「ウェーハッハッハ!!窮鼠猫を噛む作戦か!!
 だが鼠にシベリアタイガーは……」

 志村!!後ろ後ろ!!

「なんじゃい!?今いいところなのに邪魔を……
 何じゃこりゃああああ!!!!」

 クランクが後ろを見ると、
 そこには南斗ススキ林の陰に隠れていた
 大二郎が率いる一体が突如姿を現し、
 扇奈の部隊と協力して
 自分らを挟み撃ちにしとるやないけ!!

「地元の訛りが出てるぞ作者。」

 ほっといたらんかい。で、どうするんや?

「どうするもこうするもねぇだろタコ!!
 あんなやつら返り討ちにしてくれるわ!!
 者共、出会え!出会え!
 こいつらを斬れ!斬り捨てぃ!!」

 クランクはそう言うと、
 前後の敵に対してアンデット軍団に
 直ちに迎撃をする様に命ずる。

 だが、ゾンビは急には止まれない。
 将棋の歩や香車の如く
 前進する事しか知らないアンデット軍団は
 後ろからの攻撃に滅法弱く、
 面白い様にボコスカやられていく。

「カーッ!!不甲斐ない香具師らよ!!
 こうなりゃ戦場の華、
 将VS将で決着を付けたるわい!!
 やぁやぁ狼牙軍団を率いる将よ!!
 耳有らば聞け!!目有らば見よ!!
 俺はこのアンデット軍団を率いる
 闘神クランクちゃんだ!!
 放送時間の兼ね合いも有る事だし、
 俺と勝負せんかい!!」

 いきなりクランクから
 タイマンの申し込みが来る。
 さて、この申し込みに対し、
 扇奈達はどう出るのか?

「そりゃあ、受けるしかないやろ。
 こんだけ盛り上がってきとんのに
 ここで受けんかったら一気に盛り下がるし、
 何より視聴者の皆さんに失礼やろ。」
 と言う訳で、売り言葉に買い言葉、
 クランクの挑戦状を受ける事になった
 大二郎達であったとさ。

「おうおうおう、
 おどれがウワサのクランクっちゅーゾンビかい。」

「何がウワサだバカタレが。後、クランクちゃんだ!!」

「何がちゃんやこのアホダマー。
 豚マンみたいなツラしくさってからに。」

「何か…一種の漫才みたいになってる……。」

 大二郎とクランクの
 やり取りを見ていた美亜子は、
 その光景に対して関西を発祥とした
 お笑い芸能・漫才に酷似していると指摘する。

「この俺を怒らせるとはいい度胸だ。
 放送時間という大人の事情も有る事だ、
 三人纏めて掛かってこぉい!!」

 クランクがそう言って指
 パッチンをすると、南斗、
 後ろから三人の
 ボディコンスーツに身を包んだ
 美女がやって来て
 おもむろにクランクのガウンと外套を
 脱がせてかいがいしく畳んでいく。

 この三人を見ると、
 一見普通の美女に見えるものの、
 その全身から滲み出る死臭が
 クランクと同じアンデットであるという事を
 如実に物語っている。

「彼はスゴいわよ。」

「クランクちゃん、愛してるわ。」

「頑張ってね(はぁと)」

「おぅおぅ、何時も愛(う)い事を言ってくれるのう。」

「……のう、その三人は一体誰ジャラホイ?」

「フ、この三人は俺の彼女・クランクガールズよ。
 それぞれアケミ・ヨシエ・レイコと言う。」

「おどれはどこぞの秘密諜報員かっつーの。」

  と言う訳でまずは扇奈とクランクが
  互いの間合いを疾風の如き駿足で詰め、

「破っ!!」

「喰らえラブリーチンチンボンバーアタック!!」

 扇奈がクランクのメガトン級のパンチ
 《ラブリーチンチンボンバーアタック》を
 軽く紙一重でかわすと、
 カウンターの居合い《大雷》で
 呆気なくクランクの腕の肘から
 上の部分を容赦無く切断する。

ラブリーチンチンボンバーアタック
全体重をかけたメガトンストレート。
タイガーらいむとは無関係。
41236+P

大雷
鋭く刀を抜き、リーチの長い居合い斬りを放つ技。
4(貯め)6+K

  斬り捨てられた腕はまるで
  ロボットから離れたロケットパンチの様に
  地面に打ち捨てられる。

「生きている者ならばいざ知らず、
 死者とあらば容赦はしませんよ。」

「うう……ッハハ!!
 その程度の技でこの俺が殺れるとでも
 思ったかこのスケ番があ!!」

  腕を切断されて苦悶の表情で
  傷跡を押さえていたクランクだったが、
  突如何事も無かったかの様に
  高笑いをしたかと思うと……

「へやーっ!!」

 切断された腕に力を込め、南斗!
 切り口から一瞬にしてまるでナメクジ神の如く
 元通り腕が生えてきたではないか!!

「グフフ…驚いたか?しかし!!
 俺の秘法儀はこんなもんじゃあナッサブル!!!あはら!!」

 クランクはそう言うや否や、
 人差し指と中指をクンッ!!!!と曲げると、
 切断された腕がまるで
 意思を持っているかの様に
 扇奈にロケットパンチを
 繰り出して来たではないか!!

「くうっ!!」

  土手っ腹に一発いいのを貰った以外は
  扇奈は何とかかわすももの、
  不意をつかれた上に神妙不可思議で
  うさん臭い摩訶不思議な技を受けた事により、
  精神的にも動揺を来たしている事は
  一目瞭然でアルフォンス。

「うひゃうひゃはは!!見たか、これぞ!!
 ラブリーチンチンボンバーアタック〜狩闘手{カルトゥーシュ}!!
 アンデットならではのロケットパンチ技よ!!
 そして更にへやーっ!!」

ラブリーチンチンボンバーアタック
〜狩闘手{カルトゥーシュ}
切り落とされた腕を念力で生きているかの様に操作して攻撃する技。
古代エジプトでは手袋に蟻の大群を詰めてそれを手の代わりとしていた。
手を落とされた状態でスタートボタン

 扇奈に対して高らかに
 技名を宣言したかと思うと次の瞬間、
 クランクは自らのもう一本の二の腕も
 斬り捨てると言う行為に出た。
 無論切断元からは
 瞬時に腕が再生されていく。

「これでバトルフェイズもニ倍二倍!!」

 ところでそんな便利な技が有るなら、
 後百本位斬り落としても……

「アホか!!この俺のオツムが百本の腕を
 同時に操作出来る程有ると思うのか?」

 なるへそ、言われて見れば、
 確かにそうだわな。
 それはそうと、
 ロケットパンチが倍になった事により、
 扇奈は劣勢に立たされて
 守備表示に入らざるを得なくなる。

 そこに!!
  どかからかともなく
 ヒュンッと言う鋭い音と共に
 一本の矢がクランクの
 コメカミ目掛けて襲いかかる。

 南斗その矢は美亜子の放った矢である。
 だが、クランクは恐るべき事に、
 右手の人差し指と中指だけでその矢を掴み、

 「フン!」

 美亜子の心臓目掛けて投げ返してしまう!!

 これぞ二指チン空把!!
 チン空把によって矢は美亜子の
 心臓目掛けて猫まっしぐら!!
 だがそれよりも前に、
 その矢は何者かによって鷲掴みにされる。
 その何者かとは、三人目の特待生、
 なにわ大二郎の事である。

「あ…ありがとう…。」

「な〜に、たいしたことなかろうや。
 ちゅー訳でわいらも混ぜて貰おか。」

 ここに来て、
 唐突に大二郎達が電撃的に参戦を表明する。

「卑怯やなんて言わんやろな?」

「卑怯だぞ。」

「速っ!!」

 3on1の決闘を行う事に対し、大二郎が

「卑怯ではあるまいな?」

 という念を押したところに

「卑怯だぞ!」

 音速の早さでクランクの卑怯との物言いが入る。

「甘いですね。
 ここはまどろっこしいルールに守られた
 試合場では無く、
 一対多が常識の戦場ですよ。」

「それに……自分に有利なフィールドに
 陣取る方も卑怯だと思うわ。」

「ええい!!こうなりゃやったろうじゃねえか!!
 一人残らず村祭りだぁ!!」

「それを言うなら血祭りやろ。」

「どちらでも同じ事だ!!喰らえラブリーチンチン…」

 物言いに美亜子と大二郎の突っ込みが入り、
 逆ギレしたクランクの言葉で
 3on1の対戦カードが実現したところで
 クランクはラブリーチンチンボンバーアタックを
 叩き込む構えを見せる。

「へっ、アホの一つ覚え…ナヌー!?」
  それに対して反撃の体制を取るが……

「ボンバーアタック〜余奈{アマルナ}!!」

 いきなりクランクの腕が
 火を吹くエセヨガ行者や
 海賊王志望の男の如く伸びて来て、
 大二郎にキッツーい
 山本一発をお見舞いする。

ラブリーチンチンボンバーアタック
〜余奈{アマルナ}
自分の手をヨガ行者の如く長く伸ばす技。
強Pボタンを長く押す

 そして抜け目無く自分の廻りには
 腕のファンネルを侍らせ、
 防御にも万全の態勢を取っている。

「ウウッハハ!!この技もアンデットだからこそ為せる技よ!!」

<霊子力抽出装置・幻杜坊>
 場所は幻杜坊の守る2本目の
 霊子力抽出装置の戦場に移る。
 そこでは既に狼牙軍団とアンデット軍団との
 激闘が繰り広げられていた。

「ロックの部下、
 衝……性撃の幻杜坊こと
 幻杜坊・ロック…だな?」

「いかにも…ワシが性撃の幻杜坊じゃ。
 で、お前は一体誰ジャラホイ?」

「この部隊を率いている矢矧大和だ。
 故有ってキサマらの命を貰いに来た。」

「ほう……お前があの容赦の無い
 正義の実行者として
 恐れられているトマトとか言う若僧か。」

「トマトでもポテトでも無い。大和だ。」

「まあいい。ここで貴様を殺れば、
 ワシが正義でお前が悪と言う訳だな。」

「勝てればの話だがな。」

「小癪な奴!!ならばこれを見よ!!」

 多少の前置きの後、
 幻杜坊が全身で力んだかと思うと、
 いきなり幻杜坊の背中から
 サッカーボール大の
 丸虫に酷似した虫が数匹現れ、
 それらがおもむろに仏像の形を取り、
 ファンネルさながら
 幻杜坊の廻りを飛び回り始めた。
 更に幻杜坊の両腕からは
 触手が無数に生えて来たではないか。

「こ…これは…キサマ虫使いだな。
 しかしこれ程の高位の虫を
 大量に体内に住まわせれば、
 術者の肉体はとっくに
 喰い尽くされる筈……」

 大和の言う通り、
 虫使いは如何なる優れた術者であっても
 通常は体内に住まわせる虫は
 1〜2匹と決まっている。

 何故なら使役される虫は
 術者の肉体に養われており、
 故に如何に優れた術者であっても
 一個人の肉体で飼える虫の数は
 精々多くて3〜4匹程度なのである。

 だが、目の前の幻杜坊は、
 明らかにそれらの数を上回る
 数の虫を体内に住まわせていた。

「わっはは!!セイギマスター・ヤマトめぇ!!!
 このワシがアンデットだという事を
 四方{よも}や知らんとは言わせんだぜ!
 普通の生身ならば
 とっくに干物にナッティブルが、
 ワシはこの通りアンデットだから
 虫共にくれてやる栄養は埋蔵金と違って
 無尽蔵に存在するんだぜ!!
 今直ぐ貴様の人生を3ページで
 連載打ち切りにしてくれるんだぜ!!
 喰らうんだぜミリオン誤植ボルト!!!」

 幻杜坊の怒号一閃、
 両脇に控えている仏像を模した
 2匹の虫が口を開いたかと思うと、
 そこから極太の衝撃波が
 大和に向けて発射される。

 その攻撃に対し、
 大和は咄嗟に防御の構えを取るが、
 その様な防御等お構い無く、
 容赦無く大和にダメージを与える。

ミリオン誤植ボルト
富士の樹海魔祖父{まそっぷ}で会得したとされる、
目から一瞬で画面端まで届くビーム型の衝撃波を放つ技。
性欲を衝撃波に変える性撃の幻杜坊ならではの技。
236+Pボタンを長く押す

「ぷくわっはっはっはー!!!」

 <ミリオン誤植ボルト>の手応えに
 確信を得た幻杜坊は、
 更に次々と<ミリオン誤植ボルト>を放ち、
 大和を追い詰めていく。

「舐めるなぁ!!」

 その幻杜坊の攻勢に対し、
 大和は風のマポ繰り出す強力な鎌イタチ
 <イスカンダル>にて反撃を開始する。

イスカンダル
出した瞬間に上下に別れ、
しばらく進んだ後に合体して一つになる真空の刃を発射する技。
236+K

 大和の放った<イスカンダル>は、
 幻杜坊の死肉を次々と斬り刻んでいく。
 だが……!!
 斬り刻む速度に比べて
 ゾンビ特有の再生能力がそれを上回り、
 中々ダメージを与える事が出来ない。

「ウワハハハ!!!!見たか、アンデットの回復力を!!
 これで止どめだ!!発射用意!死天王技・最悪ビーム!!」

死天王技・最悪ビーム
富士の樹海魔祖父{まそっぷ}で会得したとされる、
ミリオン誤植ボルトの強化技。
この技の使い手に極悪非道のサイ・アークという男がおり、
最悪という言葉の語源になったとされる。
236236+PPPボタンを長く押す

 大和に連載打ち切りを刺すべく、
 幻杜坊は最悪ビームを発射する。
 絶対絶命と思われたその時…

「させるかぁ!!」

 大和は両手でバンザイ上に
 上げたかと思うと、
 地面に叩き降ろすかの様に降り降ろした。
 これぞ風のマポを使用した技<ゲーニッツ>である。

ゲーニッツ
腕を交差して地面に手を当て、周囲に風の柱を立てる技。
複雑な方のコマンドで出すと威力と性能がアップする。
236236++PP(あるいは1632143+PP)

 ゲーニッツによって
 大和の廻りに吹き荒れる風の奔流は
 どういう原理なのか分からないが、
 幻杜坊の最悪ビームをことごとく跳ね返し、
 逆に幻杜坊に致命的なダメージを与える……
 と思いきや、

「ワシの十回刺されても死なんタフさを舐めるなっー!!」

 と又々回復シチマー!

「ドゥワハハハ!!
 この霊子力抽出装置が存在する限り、
 ワシらアンデットは無敵無敗よ!!」

<霊子力抽出装置・ゼガル・ロック>
 場所はまたまた変わり、
 今度はエクレールとまりもが
 ゼガル・ロック率いる
 アンデット軍団と対峙していた。
 だが、対峙と言うよりは、
 アンデット軍団に包囲されて
 大苦戦を強いられているのが
 正確な表現であろう。

「チキショー!何だこりゃ!?
 やけに簡単に入り込めると思ったらよ…
 あ…ありのまま 今起こった事を話すぜ!
 『おれは奴らを追っていたと思ったら
  いつのまにか奴らに囲まれていた!!』
 な…何を言っているのかわからねーと思うが
 おれも何をされたのかわからなかった…。
 頭がどうにかなりそうだった…。
 催眠術だとか超スピードだとか
 そんなチャチなもんじゃあ断じてねえ。
 もっと恐ろしいものの片鱗を味わったぜ…。」

 まりもが思わず愚痴を口にする。
 それもそのはず、
 枯れ木だと思っていた木々は全て
 ゼガル・ロックが率いるアンデット軍団が
 擬態していたものであり、
 それらが頃合を見計らって擬態を解き、
 油断していたエクレール達の周りを囲んで
 襲いかかって来たのである。

「斬っても斬っても霧ヶ峰……
 もとい切りがありませんわ!!」

  そりゃあ苦痛も恐怖も何も
  ナッサブルの来々ゾンビーズだから
  斬っても斬っても霧ヶ峰なのは
  当然の事ダッチャブル。

(ORISINAL SONG10.Future to Battle@)
「姐御方!!ここはオイラ達が食い止めヤス!!
 姐御方はとっとと敵の親分の
 素っ首を取って来て下せぇ!!」

 ここで舎弟達が自分らが
 迫り来るアンデット軍団に対して
 自分達が足止め兼囮になるから
 その隙にエクレール達に
 大将の首を取る様に進言する。

「で、でもそうしたら皆さんが…」

「でももくそも有馬の温泉!
 幸いもう少し前方に行けば障害物が
 乱立しているゾーンが有りますので、
 そこに到達すれば敵も一度には
 攻めて来れねぇッスから!!
 さあ早く!!」

 舎弟達が指を指した先には
 岩やら木々やらの障害物が
 点在している……様だ。

「オメェら……いいか、死ぬんじゃねぇぞ。」
「ありがとうございます。
 皆さんの決断、ありがたくお受け致しますわ。」

 と言い残し、
 エクレールとまりもは
 アンデット軍団を蹴散らし斬り散らし、
 ゼガル・ロックの前に辿り着く。

<エクレール&まりもVSゼガル・ロック>
「気を付けろい。
 あのナメクジ神の様な肌の色、
 こいつは細菌王{サイキング}の能力者、
 それも最も厄介な
 剃逝細菌萬{それいけさいきんまん}だ。」

 ゼガル・ロックを目の前にして、
 まりもはいきなり
 訳のワカラナブルな事を口にする。
 そもそも、細菌王とは一体何なのか?
 について説明をしなければならない。

剃逝細菌萬{それいけさいきんまん}
剃逝細菌萬{それいけさいきんまん}……
それはこの世のありとあらゆる細菌を
自在に操りし者に与えられる称号である。

そしてその細菌を自在に操ったり
調合{ブレンド}して全く新しい細菌を
ツクール能力が細菌王{サイキング}である。

しかし余りにも強過ぎる細菌は
術者本人にも悪影響を及ぼしてしまう為、
元から細菌の住家の様なアンデットあるいは
それに準じた体の持ち主にしか使用出来ない。

ちなみにこの細菌萬に対抗し得る
解毒のエキスパートは餡飯萬{あんぱんまん}と呼ばれ、
この世のありとあらゆる毒物・劇物・細菌類に対する
耐性や解毒の法を熟知していると云われ、
中でも餡飯萬の宗家・崎むr…おっと、
これ以上はネタバレになるので
一先ずここで説明は終了するとしよう。
有栖書房刊「愛と勇気の細菌学」より

「とりあえずオメーがいわゆる一つの
 ここの大将、ゼガル・ロックだな?」

「……」

「ゼ.ガ.ル.・ロ.ッ.ク.だ.な!!?」

「……」

 威勢のいいまりもの問いに対し、
 ゼガル・ロックは一切口を開こうとせず、
 まりもが少々はずした様な格好となっている。

「やいやいやい!人がこうやって質問しているのにガン無視かよ!!」

 二回目の質問もムッシングである。
 自分を無視されたかの様な格好になって
 引くに引けない形となったまりもが
 3回目の質問を行おうとした時……

「……(無言で頷く)」

 ようやくゼガル・ロックから
 質問に対する返事が返って来た。
 どうやら意図してなのか
 単に出来ないのかは不明だが、
 ゼガル・ロックはどうやら
 言語による意思疎通が
 困難な様子であると見える。

「まあ、そんなこたぁどうでもいいや。
 おれの名は阿寒湖まりも、
 で、こっちがエクレールだ。
 一応聞いておくが、
 大人しくこの場を
 去るつもりはねえんだな?」

「……(無言で剣を構える)」

 まりもの一応の確認の為の質問に対し、
 ゼガル・ロックはこの場を去る
 意思の無い事を示すべく、
 剣の切っ先を突きつける事で応える。

「まりも、気をつけて下さい。
 細菌王の得意技には
 爬皮腐屁庖{はひふへほう}というのがあって
 触れられらら最後、
 接触場所が忽ちの内に腐食してしまいますわ。」

爬皮腐屁庖{はひふへほう}
各種毒草・毒薬・毒虫を配合して入れた瓶を拳で突き、
長い年月をかけて徐々にその細菌を増強していくことで完成する。
そしてその拳はかすり傷一つ与えるだけでそこから細菌が侵入し、
やがて相手を死に至らしめるという技。
しかし元から細菌の塊のアンデットには
その様な過程を経ずとも使用出来る技でもある。

有栖書房刊「愛と勇気の細菌学〜聖は隆き也」より


「そいつぁ厄介だな。
 ていうか、やけに詳しいじゃねえかきくけこ。」

「ええ。細菌王の事は崎村竜二君という人から教わりましたの。」

「崎村竜二だと!!?
 あの鉄のドンキホーテの
 異名を持つマッハライダーか!!」

 ここで説明しておこう!!
 マッハライダーとはモトクロスの世界で
 頂点を極めた者に与えられるという
 栄誉有る称号であり、
 日本では黒須兄だ……

「なぁ、そろそろ闘っていいか?
 ゼガルの野郎がさっきから
 待ちくたびれてんだけどよ。」

  ゼガル・ロック は
  ま ち く た び れ て い る !
  コ マ ン ド ?

 あ、そうだったそうだった。
 まったり忘れてたよ。
 んじゃ、始めますか。

 と言う間も無く、
 ゼガル・ロックが剣を振り翳して
 まりもに斬り掛かってくる。

「ちっ!!」

 まりもは咄嗟に如意棒にて
 斬撃を受けようとしたが、
 まりもの野性の本能が
 あの刃を受けるのは拙いと察知し、
 斬撃を華麗に軽やかにかわす。

 そしてその斬撃は
 まりもがいた場所であろうところの
 後ろの岩をバターの如く
 真っ二つに斬り裂き、
 南斗その岩の斬り跡からは
 無数の細菌が繁殖し、
 たちまちのうちに岩の断面を覆い、
 腐った豆腐にしてしまった。

「ナンジャコリャー!?
 その剣は付与剣みてえに
 剣に細菌を付与出来るのかよ!!?」

 ゼガル・ロックは間髪を入れず、
 更に斬り掛かってくる。
 ナメクジ神の様な緑の肌に
 明らかに生気の無い眼に
 口の開け方にも関わらず、
 ゼガル・ロックの動きは鋭く速く、
 まるで一流の剣士顔負けの動きで
 徐々にまりもに迫って来る。

 まりもも巧みな動きで
 暫くは何とかその斬撃を凌いでいたが……
 スッテンコロリンと足を滑らせてしまいま、
 その上にゼガル・ロックの剣が
 降り降ろされようとしたその時!!!

 エクレールの飛び足刀が
 ゼガル・ロックの横顔を捉え、
 そしてアリスソードによる鋭い斬撃が
 ゼガル・ロックを後ろに吹き飛ばす。
 ていうか、触れたら拙いんでねの?
 足とアリスソードはダイジョーブイ?

「心配御無用ですわ。だってほら…」

 良く見ればエクレールの
 蹴った方の脚とアリスソードに
 何やら厚めの布が巻かれているではないか。
 無論それらの布は細菌汚染されているので
 破棄されるのであるが。
 つまりその布を使い捨てにして
 ゼガル・ロックに触れた時に起こる
 腐蝕を防いでいたのである。

「その手があったかほかほか!!じゃ、おれのターン!!」

 そう言うやいなやまりもは
 如意棒に布を巻き付け、
 触れて一定時間経つと布を棄てて
 新しい布に交換するという戦法で
 ゼガル・ロックに挑む事となった。

 だが……!!
 ゼガル・ロックは両の掌を
 目の前で合わせたかと思うと、
 おもむろに掌の中にて
 発生した複数の細菌を
 混乱{ブレンド(日本語読みではまぜらん)}
 するという行為に出る。
 これぞ秘法儀・駑菌張{どきんちゃん}!!

秘法儀・駑菌張{どきんちゃん}
掌の中にて発生した複数の細菌を
混乱{ブレンド(日本語ではまぜらん)}して
一定時間業の威力と性能をアップさせる技。
対賊用の監獄刑務所では所長がこの技を使っていたとされる。
6321463214+スタートボタン

  そしてその駑菌張を剣の刀身に纏わせ、
  二人に斬り掛かる。
  高濃度の細菌の塊に攻撃されたのでは
  布をいくら巻こうが細菌を防ぐ効果は無く、
  二人は大苦戦を強いられる事になる。

 只でさえ鋭く素早く隙の無い
 三三七拍子の斬撃に加え、
 その上触れたらお終いの
 細菌の塊とも言える剣を
 振り回されては防御する事も叶わず、
 ただかわすしか出来ない状況下なのである。

「エクレール、ここはおれに任せろ!」

「え?」

「おれがこのヤローの攻撃をひきつけておくから、
 おまいはその間に炎の矢をヤローにぶつけるんだ。
 アンデットはオタク同様火に弱ぇからな!」

「でもそうしたらまりもが細菌に触れる可能性が高まりますわ!」

「細菌が怖くて最近の女がやってらるかってーの!
 ツベコベ言ってねえで炎の矢の用意をするんだ!」

「……判りましたわ……。」

 という訳で一人であの嵐の如き斬撃を
 一手に引き受けることになったまりもだが……
 当然の如くゼガル・ロックの
 斬撃の矢面に立たされる事となり、
 ゼガル・ロックは腕のいいボクサーが
 徐々に相手をコーナーに
 追い詰めて行くかの如く、
  巧みにまりもを追い詰めていく。
  と、そこに
Brulure(仏語で燃えろの意)!!
(SEボッ!!)

 の声と共に炎の矢がゼガル・ロックを襲う。
 炎の矢に被弾したゼガル・ロックは、
 纏っていた細菌が
 汚物が消毒されるかの如く焼却されていき、
 ゼガル・ロックの本体をも消毒だ〜!!

炎の矢{フレーシュ ド フラーム}
剣を振るって、その刀身と空気の摩擦で生じた炎を飛ばす技。
飛び道具系の技に免疫のない投げ技主体の特体生に対し、
特に有効である。
236+P

 ……と思いきや、本体は例の如く、
 アンデットに絶対的な
 黄泉平坂の地のフィールド効果が発動し、
 あっという間に徐々に修復されていくではないか!!

「だったら……燃え尽きるまでやるまでだ!!」

 最初は唖然としていたまりもも腹をくくり、
 持久戦に移る事を決意する。
 名づけて<ゾンビバーベキュー大会>作戦は
 確実にゼガル・ロックを
 追い詰めていくかに見えたが……

 既に討ち取ったと思われていて
 放置プレイされていた雑魚ゾンビの一匹が
 まりもの足首を掴み、
 まりものフットワークを使えなくしたのでR!!
 フットワークをなくしたまりもの脳天に
 容赦なくゼガル・ロックの兇刃が襲い掛かる……
 と、その時である!

 まりもと兇刃の間にエクレールが
 割って入って来たではないか!!
 一撃眼は布を巻きつけた盾で何とか防ぐものの、
 ニ撃目は思いっきり右の二の腕に斬撃を喰らい、
 BADステータスのPOISONになってしまった!!
 こいつぁ宇宙的にマンモスピンチだ!!

 細菌は競輪選手が駆る
 自転車の様な猛スピードで
 エクレールを冒していくではないか!!!

「『こいつぁ宇宙的にマンモスヤベェぜ……
  こういう時に魔窟堂のじっちゃんから
  教わったオタク神拳によれば……この技しかねぇ!!』
 どけどけゾンビ共ぉ〜〜ッッ!!!」

 まりもはグロッキー状態の
 エクレールを背負い、
 オタク神拳奥義の一つ、
 敵前代逆走を敢行せんとする……
 が!!!

「何じゃこりゃあ!!?」

 ふと見るとまりも達の周りには
 パウダー状の粉が充満していた!!

「これは……強姦パウダー!!!
 口内を通して体内に入れば
 人を淫乱エロスタイムにさせる
 陵辱エロゲー御用達のパウダー!!
 だが強姦パウダーはg単位で
 水を介して摂取しなきゃあ
 とてもじゃねえが効果は……
 はっ!!?もしかして!もしかして!
 お前がすねてる理由は……!!?」

 強姦パウダーを見て、
 最初は自分達を淫乱エロスタイムにして
 陵辱しようという目的をまりもは推測する。
 だが、次の瞬間まりもの脳裏には、
 爆破された空手道場の惨劇が頭に浮かんだ。

強姦パウダー
周りに強姦パウダーを撒き散らす技。
この状態で炎を伴う技を使った場合、画面全体が爆発する。
一定時間スタートボタン

粉・塵・爆・破
 ヤロウはそれを狙ってやがるのかよ!!」

 気が付いた時には既に遅し。
 ゼガル・ロックが刀身を振り下ろして
 傍の岩を斬って火花を起こすと、
 粉塵爆破による爆発が起こってしまう。

 そして爆発が収まり、
 辺りには配下の
 アンデット軍団のバラバラ死体の山、
 そして肝心のエクレールとまりもは
 シィル=プラインのそれを
 遥かに上回るかの様な
 雷神アフロヘアーになって
 倒れ付しているではないか!!
 あ……後午後八時に全員集合する
 コントみたいに黒焦げでもある。


アイキャッチ
エクレール
 「今週は何かパロディネタが多いですわね。」


アイキャッチ
阿寒湖まりも
 「若ぇ連中には何の事やらだろうなぁ。」
<黄泉平坂城>
(ORISINAL SONG10.Future to BattleA)

 その頃、一応主役である狼牙は、
 城主であるロック一味と対戦していた。

 このロックという男、
 確かに自分自身の戦闘力については
 然程有る訳でも無いが、
 次々に召喚される拳の錆ことアンデット軍団や
 城の各所に設置された数々の罠にて
 ロックの元に辿り着く事さえ容易ではなかった。

 どこぞの悪名高い
 悪代官が配置したかの如き
 罠の嵐が狼牙の行く先を阻んでいる。
 この難所を狼牙はどう潜り抜けるか!!?

 
トラバサミ
 
爆弾運び人形
 
インディアナ・ジョーンズ博士の転がる岩
 
振り子状木鎚
 
越南製竹槍落とし穴
 
仕掛け矢筒

<狼牙VSロック>
 等々の罠を潜り抜け、
 狼牙はやっとロックの元の
 天守閣に辿り着いた。

「ん、何者でしゅか?」

「死者の魂と尊厳を土足で踏み荒らす
 悪逆非道の外道はテメーか!!
 死者の眠りさえも奪う
 テメーの様なヤローは
 生かしちゃおけねぇ!
 三途の河を渡る話の種に
 よーく覚えておきな!!
 全学連の斬真狼牙とは
 この俺の事だ!!」

「斬真狼牙でしゅと!?
 いきなりビッグネームが出てくるとは
 敵も必死という訳でしゅね。」

  という訳で、

「何がどういう訳でだよ?」

 ロック謹製の数々の人間狩りの罠及び、
 拳の錆のアンデット軍団を蹴散らし、
 遂に狼牙は今ステージのボス、
 ロックの元まで辿り着いた。

「しょれよりどうでしゅ?
 全学連なんてチンケな
 チンピラ共の親分なんてやめて、
 我々に付きましぇんか?」

「あん?何を言ってんだオメ?」

 早速ロックの寝返り工作が炸裂する。
 だが、相手は一応主役なので、
 絶対無理だとは思うが。
 
「やかましいでしゅ。
 もし我々につきしゃえしゅれば、
 神威から永遠の命をもらえるでしゅよ〜。」

「だが、断る!」

  ホラ、言わんこふちゃない。

「くどいんだよPQ人形の出来損ない!
 ツベコベ言わずにかかって来な!」
「全く脳みしょが筋肉な男は
 コレだから困りましゅね。
 お前の頭の皮を剥いで
 ぽっくんのかつらにしてやるでしゅよ。
 
出会え!出会え!
 この不届き者を斬りしゅてるでしゅ」

 追い詰められた時代劇の悪役の如く、
 ロックが号令をかけるや否や、
 周りの床から今までの拳の錆とは訳が違う、
 本格派のスペツァルゾンビが
 わんさわんさと四方八方現われ、
 有名人を取り巻くマスコミの如く
 狼牙を取り囲んでいくではないか!!

「へっ、弱い奴程よく吠えると言うが、
 いくら雑魚が雁首揃えようとも俺の敵じゃねえ。
 かかって来な!!」

「ゾンビッビー!!」

 狼牙の挑発を合図にして
 周りのゾンビ軍団は
 一斉に狼牙に襲い掛かる。

「だが、一斉に襲ってこようと、
 一度にかかれるのは精々が四人までだ!!
 一度に四人倒せりゃ人数なんざ関係ねぇ!!」

「しょう思うのがトーシローの
 あしゃはかしゃでしゅ!!
 ゴブリンバット軍団!!
 しょのノーパンスタイリストの
 オツムをつついておしまい!!」

 一度に四人ブッ倒しながら
 ハッスル中の狼牙に対し、
 ロックはあざ笑うかの如く
 言い捨てると掌を上に掲げる。
 そうしたら南斗空を飛んでいた黒い一団が
 一斉に狼牙の頭上を急襲するではないか!!

 それはよく見るとゴブリン顔の
 蝙蝠ゾンビの大群ではないか!!
 その蝙蝠の大群が猿拳の使い手の如く、
 狼牙の頭上目掛けて
 猛烈アタックをかましてくるではないか!!

「ないかないかってオメーは内科の医者か!!」

「拳法において頭上を取られる事は
 しゅなわち死を意味しゅる事でしゅ!
 得意のウルフノキワミ
 も頭上の敵には無力でしゅ!
 斬真狼牙!
 ぽっくんの優しい申し出を断った事、
 とくと後悔しゃしぇてやるでしゅ!」

 オツムの上から襲われたとあっては、
 流石の狼牙も守勢に回るしかなく、
 敵に手を出させる前にブッ倒していたのが、
 二〜三発敵の攻撃をかわし防ぎつつ、
 攻撃を加えていく戦法に
 変えざるを得ない状況に陥り、
 こちらの攻撃十発につき
 一発の割合で攻撃を受けていた。

ドラ!ララ!ララ!ララ!ララ!
 
ララ!ララ!ララ!ララ!ララ!

「ゾンビー!!」

「あだっ!!」

「しゃしゅがの斬真狼牙も
 ぽっくんのアンデット軍団が相手では
 なしゅしゅべなしでしゅね〜!」

 いくらやってもやっても
 すぐに黄泉帰って来る
 ゾンビの大軍に加え、
 頭上からはゾンビ蝙蝠軍団の攻撃、
 これではいかな狼牙と言えども
 これでは一たまりもナクト=ラグナード!!
 しかし!!狼牙の眼はまだ死んでいナッサブル!!
 その双つの眼は何かを待っている眼だ!!

<霊子力抽出装置・破国院邪炎>
 場所はまたまた変わり、
 藤原雲水が今回の敵で
 ロックを除いて唯一の非アンデットである
 破国院と戦端を切っていた。

 破国院は大剣には似ても似付かぬ
 疾風の如き連撃を繰り出し、
 雲水はジャイロギアの先祖の様な
 符術と唐剣にて応戦していた。

 破国院の振るう大剣に纏わりし烈風が
 次々と雲水の周りの
 呪符を叩き落していくのに対し、
 雲水は唐剣と東洋のマポとでもいうべき
 呪符にて剣刃を防いでおり、
 その様相はさながら
 金色の聖なる闘士同士で行われる
 千日戦争の様相を呈していた。

 どちらの攻撃も必殺の一撃
 足りうる要素を欠いており、
 しかも防御の面においては
 どちらも相手の攻撃を
 ほぼ受け流せる相性を備えており、
 いずれも相手にダメージを与えられずに
 こう着状態のまま時ばかりが過ぎていった。

(ORISINAL SONG19.Evil Frame)
「雲水と……言ったな。お前は一体何の為に戦うのだ?」

「何?」

「何の為に戦うのか、と問うておるのだ。」

 破国院の突然の質問に対し、
 雲水は少々怪訝な表情を取る。
 まあ、いきなり敵にこの様な質問をされたら
 当然のリアクションではあるが。

「だが、人にその様な質問をする時は、
 まずは自分から答えるのが筋であろう。」

「正論だな。我が渇望みは只一つ。
 ホーリーフレイムと護国院の滅亡及び、
 所属者全員の死、それだけだ。」
 ただ一つって……一つじゃないじゃあんか。

「私は余計な突っ込みは嫌いだ。」

「そうか。ならば私も語らねばなるまい。
 我が望みは……
(SE ドンガラガッシャーン) 
 だ、」

 互いに二人は自分のなすべき事を語る。
 その時、ネタバレ防止の雷鳴が高らかに轟き渡る。

<霊子力抽出装置・ゼガル・ロック>
(32 terrible beat A)
 その頃、シィル=プライン顔負けのアフロヘアーになり、
グロッキー状態になったまりもとエクレールに止めを刺すべく、
ゼガル・ロックは二人に向けて一歩一歩、
遅いながらも確実に死の歩みを進めていっている。

(30 Big Bang Age)
そしてその兇刃が二人に
 降りかからんとしたその時である!!

「元気一杯!!崎村竜二!!」

 突然謎のバイカーがバイクに乗って現われ、
 前輪のタイヤでゼガル・ロックの兇刃を退け、
 あっという間に二人を救出する!!
 勿論謎のバイカーの正体は崎村竜二であり、
 兇刃にモロに触れてしまった
 前輪のタイヤは当然腐り始め……
 って腐ってないわいな!!?

 これどういう事!!?
 母さん全然わかんないわよ!!
 しかしよく見てみると、タイヤ、否、
 タイヤだけではなくバイク全体に
 く まなく餡{あん}が塗られているではないか!!

「餡ってぇのは小豆が原料の甘味物だ。
 小豆は古来より邪悪なる魔を祓う
 神聖なる食べ物だからな。
 だから細菌類は餡には
 歯が立たねえって寸法だ。」

 そう言うと竜二は懐からアンパンを取り出し、
 グロッキー状態バッドステータスPOISONの
 まりもとエクレールに摂取させる。

 するとどうであろうか、
 二人の表情や肌には見る見るうちに
 愛と勇気だけが友達の英雄が
 頭を取り替えた時の様に
 
ふしぎなちからががくわわるくわわる
 ついでに髪形も元に戻っている。

 そして竜二の後ろにいる
 もう一人のバイカーは……南斗!
 ジャイロギアのデュエリストである
 亜門砕斗ではないか!!

「竜二クン!砕斗クン!
 何故にWHYここに?」

「それはだな、
 話すとちょっと長話になるがな、
 そもそもは俺達は狼牙の密命により、
 この霊子力抽出装置を
 封印する事が出来る
 5人のジャイロギアの
 デュエリストを探していたんだよ。」

「それで…砕斗クン……そのバイクは?」

「ガッチャ!よくぞ聞いてくれました。
 驚かないでくれよ、エクレールさん!
 これはジャイロディスクと
 バイクを組み合わせた
 全く新しいジャイロギア、
 名付けてチャリオット・フェスタさ!!
 細かい話は抜きにして、
 おれ達五人のデュエリストのエレメントには
 ロックって野郎の上げた
 冥界の扉の柱である霊子力抽出装置を
 封じる力が有るらしいんだ。
 冥界の扉の向こうには
 新たな破滅をもたらすもの、
 自爆神ルシェルド・スチャラカの
 本体がいるらしいんだ。」

「ていうか〜、みたいな〜、
 ルシェルド・スチャラカは元々は
 ナスカに封印されていた自爆神で、
 まんくちゅあ語でだな、
 <ロリコン伯爵>ってぇ意味を持ち、
 ナスカの地上絵
 ルシェルド・スチャラカの
 封印だって話しらしいぜ。
 オモシロ起源説みてえだが
 これはマジな話だ。
 ていうかよ、とりあえず、
 このゾンビ野郎を
 どうにかする方が先決じゃねえの?
 俺達がこいつの相手をしている隙に
 砕斗が霊子力抽出装置を封印するんだよ。」

 そこでまりもがゼガル・ロックの方を見ると、
 南斗ゼガル・ロックは胡坐をかいで
 ちゃぶ台の上に乗せられたおかきを貪り、
 レトロなTVでニュースを見ながら
 くつろいでいるではないか!!

「あにくつろいでんだよ!!このアンデット野郎!!
 とりあえずは第二ラウンドを始めるぜぇ。
 とっととかかって来な!!」

 とりあえずはまりも&エクレールvsゼガル・ロックの
 第2ROUNDが開始される事となる。
 最近による腐触アドバンテージが
 幾分弱まった訳であるが、
 剣による鋭い攻撃は健在であり……

(07confront the enemy)
「ちょいとまちなは。」

ん?一体誰ジャラホイ?
と思ったら竜二じゃあんか。

「剃逝細菌萬が相手となりゃあ、
 餡飯萬の俺としては
 黙っちゃあいられねえな。
 どうよ……ここは一つ
 俺に譲っちゃくれ名古屋?」

 ここで突然の竜二の申し出が入る。
 その突然の申し出に対し、
 二人はしばし戸惑っていたが……

「ああ、いいぜ。
 けどあいつは細菌抜きでも
 かなり手ごわい相手だぜ。」

「任せときな。仮にも俺は餡飯萬と呼ばれた漢{おとこ}だぜ。」

 まりもの懸念に対し、
 竜二は自信たっぷりの返答で応答える。

ごるぁああ!!!

 バイクで突進する竜二に対し、
 ゼガルロックは鋭い袈裟斬り、
 そして横薙ぎと直月で応戦する。
 互いに数往復した後、
 ゼガル・ロックは竜二の突進に対して
 真っ向からから竹割で迎え撃ち、
 竜二をバイクごと鯵の開きにせんとするが、
 竜二はそれを先に察知し、
 必殺のウィリーズブレイカーで受け流し、
 一進一退の攻防の様相を呈している。

 竜二も突進だけでなく、
 <ウォーター・ハザード>等の
 バイクとは思えない巧みなバイク術で
 ゼガル・ロックの猛攻を受け止めている。

ウォーター・ハザード
時速200kmで水たまりに突入、走行しながら車体を交互に倒し込み、
跳ね上げた水で鋼鉄をも切り裂く水の刃を創り出し、相手にぶつける。
ゲーム的には突進しての高速飛び道具。
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 (30 Big Bang Age)

 一方砕斗のサイドでは、
 砕斗がジャイロギアの精霊
 イシュタルと共に
 霊子力抽出装置の
 封印の作業に従事していた。

「もう少し頑張ってくれよい、相棒!!」

 だが砕斗の懸命の努力にも関わらず、
 霊子力抽出装置の力は弱まらない。

「ここは俺が囮になる。
 その隙に一か八かのカウンターを
 叩き込んでくれ、相棒!!」

 そう言うと砕斗は
 このビビッちまいそうな
 限界デュエルを終わらせるべく、
 自ら霊子力抽出装置の
 防衛システムの囮となるべく
 その前に出る。
 そして砕斗の姿を確認した
 霊子力抽出装置は、
 それを排除殲滅すべく
 怨霊砲を撃つ為に
 天辺に悪霊エネルギーを集め始める。

 そして怨霊砲が発射されようとした瞬間!
 精霊イシュタルの攻撃の
 ソニック・シューティングが
 霊子力抽出装置に叩き込まれる。
 悪霊エネルギーの全てを怨霊砲に回して
 守備力が零に等しくなり、
 更に発射のタイミングを逃してしまった
 怨霊砲の悪霊エネルギーは
 霊子力抽出装置の中を駆け巡り、
 意外な程呆気無く崩壊してしまう。

ガッチャ!!

<霊子力抽出装置・クランク・ロック>
(ORISINAL SONG25.Terrible beat-Duel Soul Version)
 その頃、クランクの不死身の特性とタフさに
 苦戦を強いられていた大二郎達の元に、
 霊子力抽出装置を封ずる為の
 デュエリストがやってきた。
 それは大柄な少年である。

「ごっつぁーん!!おいどんは!
 亜門砕斗の札友{デュエルフレンド}、
 五里弘道というモンでゴワス!!
 ここの霊子力抽出装置とかいう
 不届きな施設はおいどんら
 選ばれたデュエリストでなければ
 打ち壊しがでけんときいちょうけえ、
 真っ先にここいさに来たとですたい!!」

「滅茶苦茶な訛りやな。」

「そぎゃん事言わんと取り合えずここいは
 おいどんに任せるでゴワス!!」

 しかしコトの説明と
 霊子力抽出装置を破壊する件{くだり}は、
 放送時間という大人の都合により
 カットされる事となるのであった。

 「お、大人って汚いでゴワス!!」

<霊子力抽出装置・破国院邪炎の近く>
 藤原雲水と破国院が
 激闘を繰り広げていた頃
 中善寺睦月と弥生の姉妹は、
 破国院の部下の
 ゾンビ軍団の殲滅に奔走していた。

 ゾンビ軍団の数は雲霞の如き多さであったが、
 睦月の炎系統のマポによる魔法と、
 弥生の格闘術には非常に相性がいいらしく、
 衆寡敵しており、
 ヘイヘイゴーゴーパラリラパラリラムードが漂っている。

 そこに3人目のデュエリストである
 可憐な美少女がやってきた。
 可憐な美少女らしく、
 ジャイロバイクもこれまた
 可憐なデザインであるが、
 そもそもが年端も行かない可憐な美少女が
 何ゆえバイクに乗るのか、
 という事を聞いてはいけない。
 それは放送局の都合なのであるから。

「ていうかアンタ誰……っと、人に名前を問う時は、
 先ずは自分から名乗るのが礼儀だっけ。
 アタシは中善寺六姉妹の三女、弥生。」

「六姉妹の長女、睦月よ。」

「初めまして……。
 私、亜門砕斗ちゃんの札友、
 美園くるりです。」

 取り合えず自分がデュエリストである事と、
 デュエリストの存在意義、
 そして霊子力抽出装置の破壊、
 という目的を説明する。

「そうかい、助かるよ。
 実はさっきからいくらアンデット軍団を
 ブッ倒してもブッ倒してもブッ倒しても、
 一向に数が減らないからウンザリしていた
 ところなんだよ。」

「じゃあ、頼むわね。」

「はい!」

二人に対して元気のいい
 返事をしたかと思うと、
 くるりは雲水のいる
 霊子力抽出装置の元へと
 バイクを走らせる。

<霊子力抽出装置・破国院邪炎の近く>
 くるりが到着いた時、
 勝敗は既に決していた。
 いや、正確に言うなれば、
  雲水の前には人っ子どころか、
 蟻んこ一匹……
 いや、死体すら存在していなかった。

 それもこれも放送時間という局の都合……
 と言いたいところだが、
 今回はネタバレ防止、
 つまり今後の複線の為に
 敢えて戦闘描写を避けた
 可能性も有るアルよ。

「あるのかないのかどっちなんだ?」

 ないあるないあるひょんげ〜!ぶ

「遅かったな、くるり。」

「雲水おじさん……」

「道は私が開けておいた。早く封印するがいい。」

「え…ええ。」

 ここで雲水とくるりは短いながらも
 互いに知己の中である事を
 示唆する会話を交わす。
 雲水に促され、
 くるりは霊子力抽出装置の元に行き、
 着々と封印の準備にかかる。
 そしてくるりを狙う怨霊砲は
 雲水の術でしっかりと防いでいる。
 そこにその様子を遠くから見ている男が
 一人いるではないか!!

 その男は……
 さっきまで雲水と戦っていた破国院本人!!
 ふと意味有りげに少し表情を変えると、
 フラグ立ての目的を達成したので、
 次の瞬間にはその場から立ち去っていた。
 そうこうしているうちに
 封印の作業は滞りなく終了する。

<霊子力抽出装置・幻杜坊・ロック>
 場所はまた変わり、
 幻杜坊・ロックの持つ無尽蔵の再生能力に
 大苦戦を強いられている大和と
 幻杜坊・ロックの対戦場面に移る。

「最悪ビーム!!」

 周りの無数の仏像型ビットを介して
 打ち込まれる幻杜坊の最悪ビームは
 容赦なく大和に襲い掛かってくる。

「嘗めるなぁ!!」

 だがそれで殺られる程大和は甘くなく、
 デスガミラーで生み出した
 風の盾でピンポイントに
 次々に遅い来る最悪ビームを
 幻杜坊・ロックに返していき、
 最小の労力で確実に攻撃を防御し、
 攻撃を加え、ダメージを与えていく。

 ところふぁフィールド効果による
 アンデット特有の超回復力のせいで、
 与えたダメージが見る見るうちに
 回復していくではないか!!
 長期戦に持ち込まれ、
 大和の体力は既に
 限界のバトルに達していた。

「どうした?もうお仕舞いか?」

「必ずここに帰ってくると……
 俺は見送る人々にこたえた……。
 だから決して負けはしない!!」

「フフフフフフフフフフフ…豆腐。
 今貴様を殺す事は容易いが、
 だが今貴様を殺したところ
 で面白くも何ともナッティブル。
 今日のところはコレ位にしてくれようぞ。
 だが次に合間見える時は一切容赦はせん。
 覚悟しておくのだな。」

 だが、幻杜坊・ロックはそう言い残すと、
 幻杜坊は疾風の如く
 大和の眼前から忽然と姿を消す。
 しかしBAD、
 古来よりこう言い残して余裕を見せた敵は
 次のリベンジマッチで必ずと言っていい程
 敗れる運命にあるのだ。

(08 Make me funky)
「くっ……俺も嘗められたものだな……。」

 見下された屈辱を胸に秘め、
 大和は本来の目的を果たそうとするが、
 そこにバイクに乗って颯爽と
 4人目のデュエリスト・王坂二郎がやって来た。

「アロハー。
 ミーはここの霊子力抽出装置を
 封印シーリングする為に
 やって来たデュエリスト、
 王坂二郎というナイスガイナさ。
 さて…みんなの平和ライフを脅かす
 イケナイ霊子力抽出装置はどこだい?」

「遂に一人称もミーが採用され始めたのか……。
 というよりも王阪弁じゃないのか。」

「ほっといてよ。
 王坂って苗字だけで王坂弁を喋る訳じゃないし。
 これもキャラ立ちの為に必要なノーネ。
 ていうか、アンタ誰ナノーネ?」

「俺は……矢矧大和という者だ。
 諜報組織・暁に所属している。」

「つまり一言で言えば味方って訳ね。
 それはそうと霊子力抽出装置はトゥギャザーに
 ミーが封印シーリングしたばかりだから
 心配はナッシングさ。」

「仕事が速いな……。
 ん?少し待てよ……。
 さっき幻杜坊はこのまま戦えば
 俺は確実に敗れ、殺されてしまうと……
 そしてここで殺す事は容易いが、
 今殺しても面白くないと…… 
 だが、霊子力抽出装置が封印された今、
 フィールドソースは無くなり、
 奴の無限再生の能力は
 眼に見えて下がる筈……
 その状態で俺と戦えば……」

「ああ、アータ、
 そりゃ所謂一つの逃げ口上ナノーネ。」

「逃げ…口上だと?」

「そ、霊子力抽出装置の
 フィールドソースがナッシングになり、
 ヤバいから何かテケトーな口実を作って
 スーパーエスケープしちゃったのさ。」

「フ……まんまとしてやられたという訳か……。」

 大和はそう言うと、
 自嘲気味な笑みを浮かべ、
 用が無くなったここを去っていく。
 その後姿はどこと無く力が無い。

<天守閣>
(32 terrible beat A)

 その頃天守閣では、
 狼牙がロック率いる神威決死隊の
 波状攻撃に大苦戦を強いられていた。

「ゾンビッビー!!」

「ドララララァ!!!」

「イッヒッヒッヒ!!
 自慢のバシュターウルフも
 いつまで持ちましゅかねぇ?」

 だが、4本の霊子力抽出装置が陥落した今、
 アンデット軍団も力も弱まってきており、
 なんとかかんとか狼牙はロックの前まで
 辿り着く事にサクセスする。

「へ!?」

「よくも今まで好き勝手してくれたな!!
 これでも喰らいやがれ!!」

 そういうと狼牙は
 正中線の4つの部分を同時に突く
 威式・猛狼{いしき・もうろう}を繰り出した。

アッー!!ダッ!!モッ!!ステ!!

  そして後ろに吹っ飛んだロックは

ぺいっ!!
 と錐揉み回転100点しながら布団が吹っ飛んだ。

威式・猛狼{いしき・もうろう}
正拳を打ち、ヒットすると突きを2発叩き込み、最後に上段突きで〆る技。
236236+P

「アダー!!ぽっくんの顔を……よくもやってくれましゅたね!」

「ブサイクな顔が少しは見れた顔になったじゃねえか。」

「ブシャイクなのはしょっちの方でしゅ!
 しょのブシャイクな顔には似合わない
 イカしたヘアーシュタイルの
 頭髪を頭皮ごと毟り取って
 ぽっくんのカツラにしてやるでしゅ!!」

「やれるもんならやってみな!!」

「ムキー!!生意気な香具師でしゅ!者共、やっておしまい!!」

 ロックの号令の元、
 今までのアンデット軍団とは
 ケタ違いのアンデットの大群が
 狼牙目掛けて一斉に押し寄せてくる。

 対する狼牙は何の逡巡も見せずに
 アンデット軍団に対する迎撃の構えを見せる。
 押し寄せるアンデット軍団に対し、狼牙は

「ドララララァ!!!」

 流れるさまな拳撃の連続技、
 <狼匕首闘{ロードストウ}>で次々に
 ドミノ倒しの如くアンデット軍団を成敗していく。

狼匕首闘{ロードストウ}
オラオラ百烈系の連続パンチ。
PK連続押し

(ORISINAL SONG03.Zengakuren)

 そしてそこに颯爽と現われたのは!!
 ジャイロバイクを颯爽と駆る
 冷徹な外見を持つ少年であった。

「待たせたな、狼牙。」

「遅かったじゃねえか。
 イジめられるところだったぜ、鋼星。」

 鋼星と呼ばれた少年は
 狼牙と軽い挨拶を交わしたかと思うと、
 表情を変える事無く、
 魔界孔ゲブラーを封印すべく、
 天守閣の一番天辺のところに
 直行しようとする。

ウェーハッハッハ!!
 魔界孔<ゲブラー>を
 封印しようとしゅるつもりでしゅか!!?
 
しかしBAD!!
 ここの魔界孔は4つの
 霊子力抽出装置の結界によって
 護られているでしゅ!!

(SE ちゃ〜ら〜らららら〜♪)←着メロ

 一体なんでしゅか!?今取り込み…」

「たたたた大変でしゅロック様!!
 四本の霊子力抽出装置が全て
 特体生共に差し押さえを食らっちゃいました!!
 おまけにマルサのお……」

 携帯から霊子力抽出装置が全て
 狼牙軍団に差し押さえられたという
 バッドニュースを部下から聞いて、
 途端にロックの血の気が一瞬で引いてしまう。

「しょ、しょれでは守将達は……」

「全員職場放棄にございます!」

「怪しからん香具師らでしゅ!
 減給にボーナシュカット、
 おやつ一ヶ月抜きにしてやるでしゅ!」

「取り込み中すまないが、
 魔界孔ゲブラーは私が差し押さえた。
 不服があるなら裁判所まで来るがいい。」

 ロックが部下と漫才じみた
 やり取りをしている最中に、
 どうやら鋼星はさっさと
 魔界孔<ゲブラー>の封印に着手して
 成功した模様である。

  当然ロックは怒り心頭で

「ショタのくしぇに一人称が私だなどと、
 じぇんじぇん似合ってないでしゅ!
 こうなれば……ポチッとな。」

  反撃を開始すると思いきや、
  傍らの脱出スイッチを押したではないか!!

「今日のところはここまでに
 しておいてやるでしゅが、
 次はしょうはいかないでしゅよ!
 覚えているでしゅ!」

 ロックがそう捨て台詞を吐いた途端、
 ロックの全身をロケットが包み込み、
 丁度スペースシャトルの先端に
 ロックの頭のみが
 突き出している様な形になっている。
 勿論ロックはこのロケットで
 脱出ぬるつもりであるぽ、

(SE ガッ)


 天井のハッチが開かず、
 ロックはロケットで脱出する際に
 しこたまハッチと天井に頭をぶつけてしまい、
 脱出する頃にはオツムに
 数個の拳骨並の大きさの
 たんこぶを作る事となる。
 非常に典型的なギャグ展開だ。

「取り合えず、全員集めるとすっか。」

という訳で、
 死魔根制圧作戦に成功した狼牙軍団は、
 天守閣に砕斗達を含めて全員集める事になる。
 放送時間が少ないので
 自己紹介は割愛する事になる。
 
大人の事情なのである。

「お、大人って汚いでゴワスでゴワス!!」

「という訳でだ、
 制圧した死魔根の領地の鎮撫役として
 暁の面々に残って貰う事にする。
 そして岡耶麻制圧作戦には
 鳳凰学園から数名応援が来るそうだ。」
予告
魔神勇二「一連の作戦の最後の奪還すべき地、岡耶麻。
       そしてそこには驚天動地の出来事が待っていた。
       ハメツノヒビキとは一体!!?

仁藤美咲「次回大番長AA『第一章その五  「ハメツノヒビキ」』」
狼牙軍団全員「立てよ人類!!

今週の特体生
幻杜坊(闘神都市U)※敵キャラ専用
体力 経験 信頼 距離 気力 攻撃 命中 回避 治安 収益 給料
150 89 普通 120 124 42
スキル 属性 対属性
生臭坊主 黒魔 魔族
生臭坊主(気力1)〜女性キャラと戦う時、反撃を受けない

後書き
今回は死魔根の戦いを書いてみました。
四天王やロックなどの幹部も投入しています。
次もバンバンバトルっていきますえ。

大番長の初版のマニュアルブックに出てきた
砕斗が主役の企画もののキャラも出してきましたし、
どんどんテンションが上がってきますよぉ〜。

大帝国ではリンファというキャラが出てきますが、
大帝国と言うより大運動会、
絵師がMIN−NARAKEN先生ではなく
牧野竜一先生か奥田淳先生の様な気がします。
後CVが川田妙子さんで。




苦情などの感想はここへどうぞ。
また私の妄想に満ちたサイトは
http://shin-yaminokai.jp/
となっております。
よろしかったら是非遊びに来て下さいませ。


本陣へ撤退
本陣へ撤退
撤退
撤退