「私が、どこの誰かは知らないけれど、
誰もが皆知っている『漢の中の漢』タイガージョーだ。」
「俺が『主役』の斬真狼牙だ。」
「で、一言言っていいか、タイガージョー?」
「何だ?」
「大番長は俺が主役なのに、SS『聖夜の天使達』や
SS『続・聖夜の天使達』では全然出番がねぇぞ。」
「当然だ。スーパーゴロツキの大番長SSでは、
全てエクレールがメインだからだ。」
「言い切りやがったな……。」
「まあ、神威と闘って止めを刺す役割はお前にくれてやるから
心配するな。主役はあくまでもお前だからな。」
「そ、そうかよ……。【何か心配だな……】」
「ところで狼牙よ。」
「何だ?」
「極一部の事だろうが、エクレールの事を『性格がイッた女』だとか
『狂信者』だとか酷評する輩がいるらしい。」
「そうか?」
「確かに、それは一面では事実なのであろうが……」
「事実じゃねえか。確かにあの女は性格が……」
「そんな事を言うのはこの口かァッッ!!!!」
「あじゃぱぁ!!!」
「て、テメェ何しやがる!!」
「戯け者が!!それはある一面でしか彼女の事を見ておらぬからに過ぎぬ!!」
「だったら、ある一面以外でエクレールを語ってみろよ。」
「ふ、良かろう。」
「まずは、ときめいてメモリーする学園物語外伝の秋*みのりという
少女に着いて語って見せよう。」
「ああ。」
「気が強く、言いたい事を歯に絹着せずにはっきり言う彼女は、
ゲーム前半の主人公を嫌った時の激烈寒冷な態度の印象が強く、
それのみで判断されがちである。」
「まあ、そうだな。」
「だが、放課後のシュート練習を目撃し、一緒にボール磨きに
勤しむ様になった彼女は、先達の虫工里予沙希に負けず劣らず
素直なる良い子である事が伺える。」
「そうか?」
「そうだ!!」
「確かに彼女はちょっとした誤解も手伝って、主人公に対して
理不尽とも思える程生意気な態度に出たのは否めはせぬ。」
「まあ、そうだな。」
「だからといって、彼女が『良い子に非らず』という結論は出せぬ。
彼女の態度は『虫工里予センパイが大好き』という気持ちの表れ以外の
何物でも無い。」
「思えば、最初に主人公の行動に対し、『点数を稼いでいると』誤解し、
邪推の眼差しで見ていた。だが、それも不正を許さぬ正義感から
来ているのに他ならぬ。」
「年頃になって、擬似恋愛的に同性に憧れてしまうという事自体に
良い子特有のキャラクター性が感じられる。」
「そ…そうか?」
「まあ、確かに彼女は『人の気持ちを考える能力』に関しては
優れているとは言えぬ。まあ、言うなれば、成長途中な
発展途上良い子と言えるであろう。」
日
「次に学園RPGゲーム・ペノレン十2の生あかりという少女についてだ。」
「主人公達の前に立ちふさがる組織に所属する13歳のコスプレ少女らしい。」
「元々夢見がちな性格だった彼女は、悪と闘う正義の戦士になりたいと
願う様になり、願いを叶えてくれるという噂の人物に頼み込んで
願い通りの正義の戦士になることに成功する。」
「それで?」
「その後は組織の幹部である、とある男に従って、組織所属の
転生戦士として自分自身が悪と信じる相手と
戦いを繰り広げることになった、あくまで世直しの為に…だ。」
「元々悪人ではないだけに、その無邪気とも取れる行動に主人公達も
ずいぶん攪乱させられるが、のちに仲間に見捨てられたところを
助け出され、改心する事となる。」
「そして、カードゲームを題材にしたデュエノレモソス夕ーズなるアニメに出てきた
レベッカなる少女について話そう。」
「それで最後か?」
「そうだ。」
「彼女は、最初は主人公の祖父に自分の祖父から盗んだ大切なカードを
返せ、と盗んだという証拠も無いのに迫ってきてだな、
色々有って決闘でケリを付ける事になった。」
「その後も超生意気な態度をとり続け、挙句の果てに
『モンスターなんて生け贄か兵器でしかない!!』と
余りにも傲慢な暴言を吐く訳だ。」
「それで?」
「そんな彼女も色々有って、最後には主人公を
打鈴{ダーリン}と呼んで慕う様になる訳だ。」
「どうだ?」
「って、何がだ?」
「これらの少女達は、見事なまでにエクレールに
当てはまると思わぬか?」
「まあ、当てはまると言えば当てはまるな。」
「彼女の心に在るのは悪魔ではない!!」
「愛の天使だ!!!!」
「仲間にして、キャラクリチェックを全て制覇すれば
愛の女神へと生まれ変わる筈ッッ!!」
「一人の少女の心すら救えずして何が漢{おとこ}ぞ!何が番長ぞ!!
何が打倒神威ぞ!!!何が魔界孔ぞ!!!!」
「そんな心根で神威を倒し、魔界孔を塞ぎ、世界を救うなど、笑止千判!!」
「少女の心よりこぼれし悲哀しみの涙を
歓喜の雫に変えてこそッッッッ!!」
「少女の頑なに凍て付きし心を慈悲の陽光{ひかり}にて溶かし、
慈愛の月光{ひかり}にて癒してこそ!!真の漢{おとこ}也!!」
「で、何を言いたいんだ?」
「第29回目のアンケート中間発表において、
『通販特典てどんなのがよい?
46% ままにょにょ・ランス6のときのようなキャラ追加。』
というのが有る。
それで大番長に追加できるキャラ追加があれば……
エクレールを仲間に出来る様にすればいい。」
「出来るのかよ?」
「なあに、捕獲まで出来るのだ。
ちょちょいとデータを追加すれば不可能な事では無い。」
「まあ、技術的には十分可能だろうな。
だがよ、アリスソフトがそれをやると思うか?」
「まだ言うかぁ!!!」
「ありゃ!!」
「願う前からエクレールを仲間にする事を諦める……
そんな性根が萌えを曇らせるのだ!!」
「願うのだ!!願い続ければ願いは必ずかなう!!」
「他にもストUダッシュならぬ大番長ダッシュ、コンシューマー化、リメイク、
公式HPでのダウンロード……色々希望は有る!!」
「相変わらずな野郎だな……。」
「ところで、この話しのヲチは有るんだろうな?」
「その様なものなど無い!!」
「あのなぁ……。」
●タイガージョーに殴られた回数 7+2回 |