「私が、どこの誰かは知らないけれど、
誰もが皆知っている『漢の中の漢』タイガージョーだ。」
「俺が『主役』の斬魔狼牙だ。」
「ところで狼牙よ。」
「何だ?」
「六人のヒロインを愛でるという事は、例えるならば
『店頭に並べられてある完成された宝石を愛でる』事に似ている。」
「そうか?」
「無論その愛の表現方法を否定はしない。寧ろ賞賛しよう。」
「そして、エクレールを愛でるという事は……
『一見泥に塗{まみ}れた醜悪な石くれに見える宝石の原石を愛でる』
事に似ている。」
「丁寧に慈しむが如く泥を落とし、
懸命に邪を払うが如くこびり付きし石くれを削り落としていき、
丹念に育てるが如く形を整えていく。」
「そして大輪の花を咲かせし宝石を見た時、
お前の心は春の風に包まれたが如き歓喜に満たされるであろう。」
「艱難辛苦を乗り越え、万難を排し、彼女の前に立ち塞がる
無慈悲で悲哀し過ぎる運命を偉大なる愛{アム-ル}の力にて退け、
そして手に入れし少女の微笑みは、千金に値する……否っ!!
千金をも凌駕する珠玉の輝きなり!!」
「という訳でだ。」
「という訳で?」
「エクレールを仲間にする為には
『K*EIパワーアップキット』か『コンシューマー』、
もしくは『リメイク』か『パワーアップ版大番長』か
『ままにょにょ風ダウンロード』が必要だ。」
「某スポ*ラーなどという改造ツールでは
到底我慢ならんのだ!!」
「だがよ、現実の大番長はどうなんだ?
エクレールは捕獲出来ても仲間に出来ねぇじゃねぇか。」
「この戯け者がぁ!!」
「あはら!!」
「エクレールを形の上だけでも仲間にしたいというだけなら、
改造ツールを使えばあるいはよいかもしれぬ!」
「しかし、真に彼女を仲間にしたいのならッッッ!!!!」
「漢ならキットかコンシューマーかリメイクか
ダウンロード以外には無いッッ!!!!」
「私の行為が世間に受けいられず、
変態の烙印を押されるというのならば
それだけの男だったと言う事だろう。」
「でもよ、あの女の性格はお世辞にもいいとは…」
「この痴れ者がぁ!!」
「ぶぎぃがろうぼ!!」
「お前の強敵{とも}の闇崎アキトや紅飛沫大門を見てみよ!!
仲間にして、キャラクリチェックを付ければ、
見事に改心したではないか!!」
「幽々*書の御手洗*志しかり、
CG*゙ース*ウォーズの性悪クモ女ブラックウィドーしかり、
{以下略}!!」
「彼女の性格がアレなのは、彼女がと*メモの
秋穂*のりみたいな性格だからに他ならぬ!」
「彼女の心に在るのは悪魔ではない!!」
「愛の天使だ!!!!」
「仲間にして、キャラクリチェックを全て制覇すれば
愛の女神へと生まれ変わる筈ッッ!!」
「一人の少女の心すら救えずして何が漢{おとこ}ぞ!何が番長ぞ!!
何が打倒神威ぞ!!!何が魔界孔ぞ!!!!」
「そんな心根で神威を倒し、魔界孔を塞ぎ、世界を救うなど、笑止千判!!」
「少女の心よりこぼれし悲哀しみの涙を
歓喜の雫に変えてこそッッッッ!!」
「少女の頑なに凍て付きし心を慈悲の陽光{ひかり}にて溶かし、
慈愛の月光{ひかり}にて癒してこそ!!真の漢{おとこ}也!!」
「ド*クエVで遊び人を賢者に転職させた時の、
邪*剣ネクロ*ンサーで最初は頗{すこぶ}る使えないが、
終盤になると最強になるパートナーの事を
思い起こすが良い!!」
「(後者は何気にどマイナーだよな……)要するに、
バカな子ほど可愛いって奴だな。」
「愚か者ォッッ!!」
「ドッゲェ!!」
「大器晩成と言わぬか!!大器晩成と!!」
「と、ところでよ……もし、エクレールが仲間になる大番長が
百万円で売っているとしたらどうするんだよ?」
「フ……モチロン買うに決まっておる。
エクレールを仲間にする為に百万円が必要なら
貯蓄を全額はたいてでも迷わず買うべきだ。」
「むしろ、百万円如きを惜しむ理由が見当たらない。」
「百万円をつかまえて、如きかよ……」
「でもよ、逆に(汎用キャラを除いて)エクレールしか
仲間に出来ない、ってなったらどうするんだ?」
「この……未熟者ォ!!」
「うびゃあ!!」
「だから何だと言うのだ!?むしろ好都合ではないか!!
そうなれば思う存分彼女に愛を注ぐ事が出来る!!」
「ならよ、100万回説得したら仲間になるとしたら、
100万回説得するのかよ?」
「私は一向に構わん!!それで彼女が仲間になるのなら、
100万回でも1000万回でも説得して見せる!!」
「だがよ、コンシューマーならエロが……」
「このスットコドッコイが!!」
「ちんぴょろすぽ〜ん!!」
「Hシーンが無ければつまらないゲームなど、
ただの欲情発散ゲームに過ぎぬわ!!」
「その様なゲームなど、とっとと改造コードでCG100%にして
自慰の対象にでもしておるが良い!!」
「……で、何でエクレールの事が好きなんだよ?」
「理由等無い!!
気が付いたら好きになっておった!!」
「ハァ?」
「このおバカ者がぁ!!」
「うわらば!!」
「理由がはっきりしている好きなど、
真の好きではないわぁ!!!!」
「お前はそれでも愛エク者{エクレリスト}か!!」
「……ぢゃねぇよ。大体その愛エク者{エクレリスト}って何なんだYO。」
「国を愛する者、愛国者がナショナリストなら……」
「はいはい、エクレールを愛する者、愛エク者がエクレリスト、だろ?」
「その通り!!」
「………。」
「……ていうか、本当に出るのかよ?」
「わからん!」
「はぁ?」
「発売される保障などあるものか。私はアリスソフトの
社員でもシャチョーさんでもないのだぞ。」
「だが私は確信している。
『必ず』発売される、と!!」
「特にままにょにょ風ダウンロードは、捕獲まで出来るのだから
追加データを少しばかりダウンロードすれば
容易{たやす}いはずだ。」
「発売されて、首尾良くエクレールを仲間にした暁には
エクレアを買い集めてパーティーを開こうぞ!!」
「逆にエクレールが仲間に出来ないなら、
それらは屑だ!!塵芥なのだ!!」
「で、発売されなかったらどうするんだ?」
「このぉ虚{うつ}け者がぁっ!!」
「ヒットしてけつかるぅ〜〜〜〜!!」
「コンシューマー化される前からエクレールを仲間にする事を諦める……
そんな性根が萌えを曇らせるのだ!!」
「発売されなかったなら作れ!!」
「同人誌でも、同人ゲームでも、ホームページでも構わぬ!!」
「そこで思う存分己の豊潤なる妄想を実現するがよい!!!」
「テメェ……何をしてでも仲間にしたい……
そう言っているんだな……。」
「無論ッッ!!」
「例え死んでもッッッ!!!」
「地獄に堕ちても…仲間にしたい!!!!」
「ド変態と呼ばれていいんだな……!!?」
「漢が少女の暖かく優しさに満ちた微笑みを得んと欲するに、
世論如きに屈する訳にもいくまい。」
「テメェ……。」
「ところで、この話しのヲチは有るんだろうな?」
「その様なものなど無い!!」
「あのなぁ……。」
●タイガージョーに殴られた回数 7回 |