真・闇の会超破落戸的妄想
真・闇の会サイトマップ

第四作目 マブラヴ・オルタネイティヴ
        レビュー

※注意〜これらの意見は私・スーパーゴロツキ個人の意見に過ぎませんので、
      同意されるも、反意されるも貴方の御自由です。
システム面
※折角の高クオリティのCGやサウンドが有るので、
  CGモード・回想モード・サウンドモードは個人的に欲しかった。
  (ただし、グロテスクなCGは閲覧不能に出来る設定が欲しい)

※スキップ出来ない場所があるのは個人的意見としては
  リピートプレイの障害なので、却って逆効果だと思う。



シナリオ面
※前作でクオリティの高いエロシーンを見せたエロゲーであるにも関わらず、
  まともなエロシーンが和姦1つにグロ触手エロの二つしかないのは
  エロゲーとして余りにも致命的なので、せめてヒロインキャラに1つ以上、
  サブキャラにもあればいいと思う。

※テキストはかなり練り込まれているものの、少々長過ぎなのがたまに傷。
  成人ゲームである以上、プレイヤーの殆どは社会人であり、
  プレイ時間も限られており、リピートプレイを躊躇わせるところがあるので、
  テキストは要約してもう少し分かりやすくした方がいい。

※オルタネイティヴはかなり凝った設定やストーリー構成となっているが、
  如何せん、懲りすぎる余り『エンターテイメントとしての』ゲームの
  本質を見失っているきらいがある。
  (ゲームをクリアしても殆ど達成感が沸かない、鬱展開など)
  ゲームの為に凝ったストーリー構成を作るのではなく、
  凝ったストーリー構成の為にゲームを作っている感じがする。

※ビジュアルノベルとしてほぼ一本道のシナリオ、
 というのは 少々いただけないのではないだろうか?
  ここのほぼ選択肢が無い、というところが最大の問題だと思う。
  『選択肢が無いのが選択肢』という意見もあるが、
  この意見は一見もっともらしく聞こえる。
  しかし、シナリオ以外のゲーム性がメインのRPG・SLG・ACT・STG
  ゲームならば兎も角、シナリオが命のビジュアルノベルで
  『選択肢が無い』と言うのは、悪く言えば

  『タコの入っていないタコ焼き
  『戦闘シーンの無いRPG・ACTゲーム
  『プレイヤーが自機を操作出来ず、
  自機が勝手に動くSTG


  であり、既にゲームでも何でもなく、高額な電子紙芝居と言える。
  百億歩譲って、グロ画像やキャラクターの死亡が有ったとしても、
  2周目以降からは徐々に選択肢が増えていく、といったやり方で
  話を分岐させていってグロ画像やキャラクターの死亡が減っていく、
  といった何らかの救済策方法があってもよいと思う。

※EDではBETA勢力を倒す事も出来ぬまま、つまり問題を先送りに
  して結局は荒廃して人類滅亡がちょっと先送りになった世界を見捨てて、
  半ばエクストラ世界に逃げ込む様な形で迎えるEDは、
  続編が有るという発表が無い限りは流石に消化不良と言わざるを得ない。



残酷描写CG及びメインキャラ大量死シーンについて
※残酷CGについては、公式HPでの公開やパッケージ上での表示等、
  メーカー側から何ら事前情報も無く、むしろ公式HPのスタッフルームで
  『購入を迷っている方はともかく、既に購入を決意されている方
  (ありがとうございます!)は雑誌やネット等でなるべく情報を
  仕入れないまま、プレイされることをお勧めします。』

  と、情報を隠蔽するが如き発言までするのは、
  『萌えを目的としたユーザーを騙す為に隠蔽したのではないか?』
  と、流石に悪意が有ると取られても仕方が無い行為である。
  (「グロテスクなシーンが有る」と容易に判断出来る種類ゲームでさえ
   『このゲームは暴力シーンやグロテスクな描写があります』と
   パッケージに表示されてある)

※何の前触れも無く突然残酷描写CGと残酷死がやってきて
  しかもその場面が予想するのが厳しいところで何度も回想と称して
  フラッシュバックするのは、私としては精神衛生上良いとはとても思えない。

※ヒロインキャラクターや他の作品からのゲストキャラクターをを含めた
  メインキャラクターのお涙頂戴的な唐突かつ必然性が無い残酷死シーンは、
  おそらく『劇的な戦死を遂げる事での感動シーン』という意図であろうが、
  あんなに死のバーゲンセールとでも表現出来る様に景気良くキャラクターを
  安易にバンバン死なせる辺りは感動どころか死のマンネリ化としか受け取れず、
  単に痛いだけであり、思い入れの有るキャラクターへのファンからの
  反発が有る程度以上有るのは明白なので、やはり控えた方が良かったと思う。



戦争であるから人が無残に死んでいくのは当然という意見
※戦争を題材にしたゲームであるから人が無残に死んでいくのは当然であり、
  誰も死なないというのはリアリティが無い、という意見そのものは正論である。
  だが、それをマブラヴでやる、というのは少々御門違いではないかと思う。
  侵略異星人だの恥ずかしサランラップスーツの美少女が人型巨大ロボに
  乗って戦うといったリアリティの欠片も糞も無い事を色々仕出かして
  リアリティを散々無視しておいて、都合の悪い時だけ思い出したかの如く
  「戦場で人が無残に死ぬのは当然であり、オルタネイティヴは
   その戦争の残酷さと大切な人を失う悲劇をリアリティに描いているだけ」
  とか、
  「あれだけ激しい戦闘でメイン仲間だけ生き残るなんておかしい」
  とリアリティ云々と言うのは自分としては単なる逃げ口上としか思えないし、
  『戦争の悲惨さで何を表現したかったか』という意図も解らない。
  美少女を主としたキャラクターに主眼を置いている
  美少女キャラクターゲームとして明らかに需要が無いところに
  リアリティを求めるのは賢明では無いと思う。

※そもそもフィクションにリアリティうんぬんというのが可笑しい。
  ある程度予定調和や王道路線を外すのもいいが、
  今回のマブラヴは水戸黄門に例えるなら、
  「助さん、角さん、八兵衛や他の時代劇のゲストが枕を並べて
   残酷死、しかも悪人を倒す事が出来ないままに旅に出る。」
  といった類のものなので、萌えエロゲーの範疇を著しく逸脱する迄に
  (しかも悪い方向に)予定調和王道路線を外すのはいただけない。
  やはり、アンリアリティな作品にリアリティを求めるから
  却ってややこしくなるのではないかと思う。
  アンリアリティな作品はリアリティが無いのが持ち味であり、
  作品にリアリティを求めるなら、それこそリアリティのある
  リアル志向の作品にそれを求めるてこそ似合うのではないかと思う。

※恐らくは、殆どのユーザーは超王道学園アドベンチャーとしての
  イメージの延長線上としてのアンリミテッドの延長線上で
  オルタネイティヴをしているので、新作のキャラなら兎も角、
  思い入れのあるキャラがお涙頂戴的なノリで意味無く残酷に
  死亡するというのは、やはり有る程度以上の反発を買うのは
  容易に推測出来るので、そこのところを賢察して頂きたかった。



ビジュアル面
*クオリティはきわめて高いものの、使い回しが多少多い上に、
  残酷・グロ画像が少なからず有り、
  耐性の無いユーザーにとっては苦痛以外の何物でも無い。



希望点
・グロテスクな残酷描写を極力無くすか、
 もしくは意味の無い死人を極力無くし、意味の有る死人でも周を重ねる毎に
 選択肢が増える等して死人を減らしていき、最終的には死者の出ない
 トゥルーエンドを迎える事が出来る様にする。

・設定の説明などの本編のテキストを出来るだけシェイプし、
 内容を簡潔にしてリピートプレイに抵抗を無くす様にする。

・言っている事、やっている事は間違いでは無いが、
 それを『マブラヴというキャラ萌えゲーム』でやった事はどうかと。

総括
一言で言えば
「スキヤキが欲しかったのに
 有名シェフが作った超豪華ステーキが来た」


ステーキもイケルユーザーならば名作だろうが、
ステーキがダメなユーザーにとっては名作とは言えないと思う。

エロゲーであるにも関わらずエロが極端に少ない、
残酷描写の事前情報もむしろ隠蔽に勤しむ発言、
唐突に訪れる意味の見出せない残酷死、
思い入れの有るキャラクターが
使い捨て・お涙頂戴的にバタバタと無惨に死んでいき、
しかもそれが回避出来ないのは
燃え目的としては評価出来るとは思うが、
萌え目的としてはやっていて苦痛以外の何物でもない。
萌え目的ならば買うべきではない
燃え目的ならば是非買うべき

といったところか。

テキストが長すぎてリピートプレイが億劫等、
せめてもう少しユーザーに配慮する努力が有れば、
ユーザーとメーカーの今後の為にもいいのではないかと思う。


本陣へ撤退
本陣へ撤退
撤退
撤退