四条沙羅沙☆5

☆5子猫ちゃん達との一時
 『☆1〜4』の後、成瀬ユキ・中西剣道・中西弓道・森沢毬音・
 エクレールと闘京にいて、闘京にカレーウルフを作ると発生。
 CGに『四条沙羅沙・成瀬ユキ・中西剣道・中西弓道・
 森沢毬音・エクレール』の非Hシーン
 『子猫達の午後』が加わる。

CG
『子猫達の午後』
四条沙羅沙・成瀬ユキ・中西剣道・中西弓道・森沢毬音・エクレール・
シオンがお茶会で談笑している。

登場人物 四条沙羅沙⇒沙 エクレール⇒エ 中西剣道⇒剣 中西弓道⇒弓
       森沢毬音⇒毬 シオン⇒シ

<−闘京−>
(27 All the time)
 某月某実、沙羅沙は超動物的といっていい程の動物的勘で、
 通りを流れる人込みからエクレールを見つけ出していた。

 闘京の中でも、この街の住人は非常に多く、しかも、昼下がりともなれば、
 この街のメインストリートはかなり込んでくる。

 深呼吸を一つしてから、沙羅沙はエクレールの名前を大声で呼んだ。

沙「エクレ〜〜ル〜〜〜〜〜〜〜!!」

 エクレールが、自分の名を呼ぶその声に気付いて、
 声の主である沙羅沙の方向に顔を向ける。

沙「見つけた、見つけた!これが運命ってもものよ!」

エ「さ、沙羅沙……。」

沙「ここで出会えたのは正に運命だわ。
  きっと日曜日まで待てなかった二人の想いに、
  愛の神様が奇跡を起こしてくれたに違いないわ!」

沙「この贈物は大切に、そして確実に使いたいわね。
  お昼はもうすませてしまったかしら?」

エ「あ、はい……。」

沙「そっか。なら今は丁度アフタヌーンティーの頃合いという訳よね。」

エ「え、でも……。」

 エクレールは街頭の時計に目をやる。

エ「まだ、1時半ですわ。」

沙「時間の管理は委員長に任せておきましょ。
  あたいたちは好きな時間に好きな人と好きなお茶を楽しむ。
  それでいいんじゃない?」

 一方的な結論の下、何となく同意したエクレールの手を取って歩き出す。

エ「え、あ……はい。」

 戸惑いの声を上げたエクレールに、沙羅沙は歩みを止めずに振り返る。

沙「ご心配無く、あたいの姫君。素敵な時間にして見せるわ。
  飛びっきり楽しい時間になるはずだわ。」

エ「そ、そうでしょうか……」

 その満面の笑顔を見てエクレールは無意識の内に僅かに足取りを早める。

 引っ張られるだけだった歩調が沙羅沙のそれと合い、
 いつしか二人は期せずして前後に並んで歩いていた。

剣「沙羅沙じゃない。仲良さそうに手をつないでデート?」

沙「ハズレよ、剣道。デートは日曜日と決めて有るの。
  今日のところはお茶会よ。」

時をおかずして、中西姉妹と出会う。

沙「よかったら一緒にどう?」

剣「え?でもアタシがいたら……邪魔者にならない?」

隣のエクレールに遠慮して、剣道が言う。

沙「ううん、全然邪魔にならないわ。」

弓「あ、沙羅沙……。」

沙「やあ、弓道。これから一緒にいかない?」」

弓「え?何処に……?」

毬「一体何の騒ぎ?ちょっと静かにしてくれない?」

何故か毬音までいる始末である。

沙「ここは学校じゃないんだしさ、
  硬いことはいいっこなしにしましょ。毬音。」

沙「何もおイタをしようって訳じゃ無いのよ。ちょっとお茶をたしなみに、ね。」

毬「そうなの?」

沙「そうそう、毬音も一緒にどう?こんないい天気に外で楽しむお茶は、
  スポーツをする以上に楽しめるはずよ。」

毬「疑わしいけど……まぁいいよ。」

いつのまにか大所帯になった一行は闘京の街中へと到着した。

 その広場の一角で、人込みの中に、沙羅沙はよく知った顔を見出し、
 声をかけた。

沙「あれ、シオンじゃない?」

シ「沙羅沙……。みなさんも……。」

沙「あたい達はこれから、闘京でお茶をたしなみに行こうかって
  とこなんだけど。シオンこそ何しているの?」

沙「新しいカレーウルフの開店準備です。」

沙「そうなんだ。うん、それは渡りに船。
  じゃあ、あたい達もそこでお茶にしようよ。
  ね、構わないよね」

シ「それは構わないですけど、まだ2時前ですし、
  午後の御茶にはちょっと早すぎると思いますが?」

沙「あ〜……そのへんは……何とかなるんじゃない?」

シ「あい、判りました。今、席の用意をします。」

 シオンがテーブルとイスを用意しに下がっていった時、
 ユキが一同の側に駆け寄って声をかけてきた。

ユ「沙羅沙、こんにちは!あ、毬音もいるんだね!」

沙「やあ、ユキじゃないか。いつも制服姿なんだね。
  溌剌{はつらつ}とした貴方の魅力はいつも色あせないわ。」

ユ「有り難う……。今日はみんなでお茶会?」

沙「まあね。そうだ、ユキ、よかったらあなたもどう?」

ユ「いいの?」

沙「構わないわ。」

ユ「じゃあ、今日はもう仕事も終わったし、一緒にいくよ。」

シ「あら、ユキもいたんですか。どうぞこっちへ。すぐにでも始められますから。」

CG『子猫達の午後』
<−闘京カレーウルフ−>
沙「じゃあ、乾杯。」

毬「茶を飲むのに乾杯は無いんじゃないの?」

沙「そうかなぁ……まあ、どうでもいいんじゃない?」

 談笑しているうちに、ジャム、ケーキ、クッキー、エクレアなどが並べられる。

 エクレールの前には、いつしか沙羅沙が注いだ
 紅茶を満たしたカップが置かれていた。

エ「あ、あの……。」

エ「何が、どうしてこうなってしまったんでしょう……。」

沙「ん?なに?どうしたの、エクレール?」

 エクレールの呟きが耳に入った沙羅沙が、顔を覗き込む。

エ「あの……。」

 両手でカップを抱えるが如く持っていたエクレールが、
 意を決した様に、談笑している沙羅沙達に声をかける。

エ「今日は、何かのお祝いなんでしょうか?」

弓「ううん……今日は、特に何もないわ。」

 そう答える弓道。面々は其々の仕草で、その意見に同意する。

エ「あの、じゃあ……なんでこんな……。」

剣「何でって…?」

エ「だって、皆さん……こんな大勢で……。」

 エクレールは自分達を見直す。従業員のシオンを含めると七人いる。

 大所帯とは言えないものの、その面子は非常に個性的である。

毬「何言っても無駄だよ、エクレール。」

毬「こういうのが大好きなだけさ、沙羅沙は。
  それこそきっかけは何だっていいんだ。
  ほんと、こういうのが好きな家系の血筋なんだろうね。」

剣「ま、沙羅沙のみんなで一緒に過ごしたいって
  欲求の理由にされたんだよ。」

剣「それこそ、あんたも適当にお茶を楽しめばいいんじゃない、
  エクレール。」

剣「隣で五月蝿い沙羅沙の言う事は適当に受け流しておいてさ。」

沙「その言い草は無いんじゃない、剣道。あたいは本気で
  エクレールと楽しい一時をすごしたいだけなのよ。
  邪まな考えなんか微塵も無いわ。」

毬「そりゃあ……ないだろうね。」

 沙羅沙のいけしゃあしゃあとした、これっぽっちも邪気も飾りッ気も無い、
 明らかに嘘では無いと解る返答に、半ば呆れ気味に毬音が答える。

エ「あの…。私とお茶って……その為だけにこんな……。」

沙「そうね……ステキな時間を過ごすのがあたいの目的なのよ。」

沙「そう、あなたとよ、エクレール。」

エ「あ、わ……私と……。」

沙「そう。」

エ「で、でも……。」

エ「私、あなたと知り合ってそれ程経っていないのに……。」

沙「出会いの時間は関係無いわ。あたい達の間に
  時間が立ち塞がる事なんて無いのよ。」

エ「え……?」

沙「恋よ、エクレール。あたい達は、今、恋に落ちているのよ。」

 沙羅沙とエクレールに端を発した話の種は、
 今や談笑の大輪の花を咲かせていた。

剣「でもさ、マメさだけは沙羅沙の美点といえるね。」

弓「そうだね……社交的なのは、悪い事じゃないよ。」

毬「沙羅沙の場合、少し騒がしいんだけどね。」

 談笑している一堂を見ると、沙羅沙が大袈裟に身振り手振りで
 話しているところに、ユキの笑い声が弾け、
 エクレールも躊躇いがちな笑みを浮かべている。

毬「……ユキも大したもんだね。ユキといい、エクレールといい、
  ああも沙羅沙の好みを見抜いているんだからね。」

エ「あの…。」

 エクレールは、毬音が知らずに自分に向けていた
 視線が気になった様だ。

エ「何か御用ですか?」

毬「ん?あ、ゴメン、何でもないよ。」

シ「沙羅沙、お茶のかわりはいかがですか?」

シ「ありがとう、ありがたくいただくわ、シオン。」

<−闘京−>
 それから、沙羅沙達は長い時間談笑を楽しんでいた。

沙「あ〜ぁ……面白かったわね。」

 大きく背伸びをしながら、満足げに言う沙羅沙を見て、
 隣を歩くエクレールがひそかに微笑う。

沙「楽しかった?」

エ「ええ……。こんな大勢でのお茶の時間って……初めてで……。」

エ「あの……いつも皆さんでああいう風にお茶を?」

沙「う〜ん…まあ、いつもしているわね。
  今日みたいに大所帯になったのは、たまたまだけど。」

沙「お茶をたしなむのは好きだわ。」

エ「そうなんですか……。」

沙「勿論よ。」

 やや俯き気味のエクレールの顔を覗き込む沙羅沙。

沙「誰かと一緒だから楽しいのよ。それが好きな娘だったら、
  何物にも代え難い至福の時よ。」

エ「え……?」

沙「あたいはとても楽しかったわ。
  エクレール、大好きな貴方といられたんだから。」

エ「え…?」

エ「あの、それは……。」

ユ「沙羅沙ぁ〜。エクレール〜。」

沙「やあ、ユキ。どうしたの?」

ユ「カレーウルフの片付けの手伝いをしてたから、今から帰るとこなんだ。」

沙「へぇ、そうなんだ。えらいわよ。」

エ「あ……私、そのまま出てしまって……。」

ユ「ううん。ボクが勝手にお手伝いしてきただけだよ。」

ユ「沙羅沙、今日はとっても楽しかったよ。また、一緒にお茶しようね。」

沙「ええ、あなたなら大歓迎よ、ユキ。」

ユ「有り難う!それじゃ、さようなら、沙羅沙、エクレール。」

沙「ええ、じゃあね。」

エ「さよなら……。」

ユキは手を振ると、一目散に帰っていった。

沙「ウフフ……元気だわね。」

エ「ええ。羨ましいですわ……。」

沙「さて……と。夜も近いから、あたい達も部屋に戻らなくちゃ。」

沙「さて、エクレール。今度の約束は日曜日よ。ステキな1日にしましょうね。」

エ「あ、は、はい……。」

沙「じゃあね。今夜はあなたの夢が見れそうだわ。」

エ「あ、さ、さよなら……。」

 軽い足取りで去っていく沙羅沙。
 エクレールはそれを呆然とした面持ちで見送っている。
−−−−特別イベントチェック−−−−
四条沙羅沙
★ ★ ★ ★ ★
5番の特別イベント達成

−−−−特別ボーナス−−−−
四条沙羅沙、エクレール、中西剣道、中西弓道、成瀬ユキ、
森沢毬音

経験値100


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